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EC運営者がfacebook運用で意識したい5つのポイントと事例

世界で8億人以上が利用するSNS、facebook。日本へやってきた当初は「実名性なんて日本人には向かない、日本では流行らない」という声も多かったのですが、その後急激に利用者数を伸ばし、2012年6月には1000万人突破、現在では推定利用者1,677万人(2012年12年調査)を超えるほど圧倒的な伸びを見せています。

近年SNSをWebマーケティングに活用する企業も急増し、2012年7月の調査では「企業で運用しているSNS」「企業で今後積極的に活用したいSNS」、ともにfacebookが1位に選ばれています。現在も多くのEC運用者がfacebookアカウントを開設しており、ファンを集め日々のコミュニケーションを行っています。本記事ではEC運用者のfacebook運用において注意すべき点を考えてみます。

1.ソーシャルの場では”売らない”

facebookで商品紹介、セールやキャンペーン告知だけを投稿し、facebook経由の直接的な売上を上げたいとのであれば、その考えはそもそも間違っています。「ソーシャルメディアの場は言ってみれば近所の奥様方の井戸端会議の場。そこへ、突然スーツを着た営業マンがセールスを始めたら、奥様方はその場を去って行ってしまうかもしれない。」facebook上で自社商品の宣伝ばかりを投稿するのは、これと同じことだと聞いたことがあります。わかりやすい例えですね。

大手家電販売店のTwitterアカウントが地震が発生したタイミングで(地震を利用して)自社商品の宣伝をしたことで炎上につながってしまった、という事例も昨年末にありました。もし、「地震は大丈夫でしたでしょうか?」とファンを心配するだけの発言だったら炎上するはずはありません。その後に「これを機に、日頃の備えを検討してみては~」と、強引に商品を売ろうとしてしまったことがこの炎上を招いてしまいました。

2.“宣伝”ではなく、“コミュニケーション”をする

EC運用者に限ったことではなく、企業のソーシャルメディア運用の基本です。一方的に商品の宣伝を投稿をするのではなく、ファンの反応を見たり、コメントを交わしたりする“双方向のコミュニケーション”がソーシャルメディアマーケティングの本質です。

・コメントが着いたら必ず返信コメントを残す
・商品やサービスに関する意見・クレームがあればスピーディーに対応し、対応結果をファンにフィードバックする
・商品を購入してくれた人の意見だけでなく、購入を躊躇している人、購入を断念した人など様々な人の意見や心情を聞く

ことが大切です。

広告や診断系アプリなどで一時的にファン数を伸ばすことはもちろん可能ですが、これは本質ではなく最初のきっかけにしかすぎません。ファンと長期的につながりを持ち続けることが大事です。普段の会話を楽しんだり、時には意見を募ったり、相手と対話をする場がfacebookです。

下記はケンコーコムのページですが、運用者が個人的に愛用している商品の感想などを交えて紹介しています。時に運営者の人間味を出すことで人と人とのコミュニケーションを図っているのに成功していますね。


3.商材の枠にとらわれない投稿を心がける

新商品の告知など商品紹介の投稿もちろん重要ですが、それだけだと宣伝色が強くなってしまいます。ファンの反応や投稿のバランスを見て、商品の枠にとらわれない情報発信も効果的です。関連性のあるジャンルまで幅を広げ、マメ知識や楽しめる情報、心に響く名言などを発信することで、共感を得たり親近感を感じてもらうことができます。

下記は福岡の眼鏡専門店「仲西眼鏡店」の投稿です。
普段目にすることのできないモノづくりの工程やメガネ・視生活に関する情報発信を行っています。自社製品の話題だけではなく、視力に関する一般情報・ニュース、アメリカで流行中の最新デザインサングラスまで、幅広く楽しめます。


4.メッセージを「?」で終わらせる

facebookのタイムラインはTwitterとは異なり、フォローしているアカウントの投稿が新しい順に表示される、という単純なものではありません。個々のユーザごとのエッジランク(新密度や投稿へのイイネ数/コメント数などから複雑に算出されるコンテンツ表示のアルゴリズム)により表示される投稿が変わります。そのため、いかに、イイネ/コメントを獲得するかがリーチ(投稿へ届く/見てもらうこと)への鍵になります。

代表的な手法としては、「?」で終わる投稿です。「どちらがお好みですか?」「どちらが正解だと思いますか?」など、投稿の文末を問いかけにすることで、自然とコメントを残してくれる確率がアップします。

下記はプリングルズの投稿です。ついつい回答したくなりますし、他のファンのコメントも気になります。


5.目をひく画像を使う

EC運用者のfacebook運営ではどうしても扱う商品を紹介する機会は多くなります。(さすがに商品紹介の投稿で画像無しは考えられませんが)投稿写真のある/なしはもちろん、写真(画像)の工夫はファンの反応にとても影響します。

・適度な画像サイズ(文字を使う場合は拡大しなくても読めるように)
・商品がきれいに見えるような構図、撮り方
・背景や小物と商品を一緒に撮って季節感や雰囲気を演出
・商品特長や効果が伝わりやすいデザイン、キャッチコピー
・商品を使ったユニークなアイデア写真
・人物(運用者)を登場させて親しみやすさを表現
・キャンペーンページなどの宣伝にはページのキャプチャ画像を使用

このような工夫が考えられます。ファン(ターゲット層)にもよると思うので、どのような画像の投稿が好まれやすいかを検証する価値は大きいでしょう。雑誌でもWebサイトでも、挿絵・写真・画像はそれだけで注目される要素です。投稿画像の質にはかなり力を入れるべきです。

土屋鞄製造所では、季節感ある投稿にクオリティの高い商品画像をうまく絡めています。あえて商品をセンターに置かない写真の構図・撮り方も参考になりますね。



中川政七商店では、facebookのデザインに馴染むようシンプルにデザインされた画像を使用しています。1枚の画像を複数の区画に区切り、商品の特長や世界観を上手く表現しています。



プリングルズの投稿は商品やオリジナルキャラクターを使ったユニークな投稿が多く、タイムラインに流れると特に目をひきます。眺めているだけでも楽しくなります。



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いかがでしょうか。

いろいろなfacebookページをフォローしていると、興味をひく投稿や役立つ情報などが流れてきてとても参考になります。宣伝色ばかりを出さずに、(ユーザ目線で)役に立つ、おもしろい、心に響くなど、プラスになる情報発信とそこからコミュニケーションを続けていくことが重要ですね。