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インフルエンス・ダイアグラムは業務的にも戦略的にも意思決定に役立つ

「業務で意思決定をするのに時間がかかってしまう」「サービスの流れを部下や上司に説明するのに手間がかかる」…一定の裁量を持った担当者は、日々仕事を行う上で悩みを抱えているものです。

効率的に意思決定を行いたい場合、「インフルエンス・ダイアグラム」という手法がおすすめです。インフルエンス・ダイアグラムの概要や実践的な書き方についてご紹介します。

【目次】

インフルエンス・ダイアグラムの概要

インフルエンス・ダイアグラムとは「意思決定プロセスの図解」

インフルエンス・ダイアグラムとは、各項目を図形ごとに書き出して影響関係を整理することで定量分析や意思決定を行うための1つの手段です。

インフルエンス・ダイアグラムは1970年代にスタンフォード大学の教授らが書いた論文で紹介されたもので、分析を行う手法として認知されています。

最近では企業で欠かせない意思決定を支援する意思決定支援システムという情報システムがあり、様々なツールやソフトウェアが販売されています。インフルエンス・ダイアグラムはそれらのサービス内でも使われている手法で、分析ソフトなどにも導入されています。

インフルエンス・ダイアグラムは経営層で使われる手法

経営層は戦略を立てるにあたり、常に意思決定が求められます。意思決定は社内だけではなく社外に影響を与えることになりますし、慎重で確実な判断が必要です。

しかしビジネスは顧客と企業の間に、物流や小売店・設備投資など実に様々な項目が関係しています。自社のサービスを展開する上で関わる全ての項目を洗い出し見通しを立てるというのは複雑であり、頭の中だけで整理するのは非常に大変なことです。

それらを整理整頓して間違いのない戦略意思を立てるためには、ある程度体系的な思考プロセスが求められるのです。そんな時に活用されている判断方法の1つがインフルエンス・ダイアグラムであり、様々な企業で使われています。

戦略的・業務的…企業の意思決定にも種類がある

しかしこのインフルエンス・ダイアグラムは、経営層が使うものというだけではありません。

ECサイトを運営したりマーケティングを行ったりと、一般層にとっても意思決定は欠かせないもの。インフルエンス・ダイアグラムは問題を解決したり、意思決定をしたりという意思決定においても使うことができるのです。

これは業務的意思決定とも呼ばれ、与えられた権限の中で意思決定を行う担当者が行えるものです。反対に経営者が下す意思決定は、戦略的意思決定と呼ばれます。組織編制に影響が出るほど大きなものであり、経営層にしか行えない決定です。

意思決定のほかに問題解決にも使われる

インフルエンス・ダイアグラムは「図式化して考える」という思考の整理方法であり、意思決定以外でも活用できます。よく活用されているのは、問題解決や課題解決のための手段です。

例えばコスト削減や商品の値下げという課題を上層部から求められたとき、担当者は自社のビジネスサイクルのどのポイントを改良するか考えなくてはいけません。そんな時に自社サービスの提供に関わる項目を書き出して影響を整理することで、問題点や改良点を広い視野でチェックすることができます。

インフルエンス・ダイアグラムのように図で書き起こすということは、課題やビジネスの全体を把握していなければできません。つまりインフルエンス・ダイアグラムを使って思考を整理していけば、自分の見落としに気づいたり思わぬ影響を洗い出したりできるのです。

インフルエンス・ダイアグラムは意思決定や問題解決の他にも利用できます。例えばビジネスモデルを考えるときにも応用できますし、デジタル戦略でよく使われる定量分析を行う場合も応用できます。

定量分析とは、目に見える数字を基に成長の見込みを算出して戦略を考える手法。ECサイトやホームページの閲覧数・セッション数を基に定量分析を行うケースが多くなっています。

問題解決のためのインフルエンス・ダイアグラムの書き方

多数の要素が影響しあうビジネスの問題解決にも効果的

インフルエンス・ダイアグラムの書き方を知れば、解決したい問題が起こったときに役に立ちます。

インフルエンス・ダイアグラムは、単に項目を図で起こすだけではありません。書き起こした項目がどう影響するのか矢印を引いて表していきますので、お互いの項目が与える影響も整理しながら考えられます。

ビジネスは複雑ですし、どうしても効率の良さが求められます。文章や口頭で複雑なことを説明すると非常に長くなり、相手の時間を奪ったり誤解を与えたりと、裏目に出てしまうことがあります。

そんな時にインフルエンス・ダイアグラムで課題解決までのプロセスを図式化できれば、相手にも直感的に伝えることができます。「何が言いたいかわからない」と言われることも減りますし、誤解が減って正しく伝えることができます。

インフルエンス・ダイアグラムは図形で意味が変わる

インフルエンス・ダイアグラムを使わなくても、相関図など図式化して考えている人もいるかもしれません。一般的な図式化とインフルエンス・ダイアグラムが明確に違うところは、「図形で意味が変わる」という点です。

インフルエンス・ダイアグラムでは3種類の図形があります。意思決定を行う人が変えられる項目や変えられない項目で図形が分かれるので、「自分の裁量でできることは何か?」という点も直感的に考えることができます。

四角は意思決定項目

四角形で書くものは、意思決定を行う担当者が自分の裁量で変えられる項目です。業務的意思決定であれば、設備投資や生産量などが例として挙げられます。文字数に合わせて長方形で書くケースもあります。

丸は担当者が左右できない項目

丸型で書くものは、担当者が裁量権を持っていない項目やコントロールできない項目です。生産コストや販売量、さらには市場規模などを丸型で書き、確立ノード不確定ノードなどと呼ばれます。文字数に合わせて長円形で書くケースもあります。

六角形は効用や価値

六角形で書くものは、四角形や丸型で書かれた項目を経て生まれる項目です。例えば利益や顧客満足などが六角形で書かれるものであり、効用ノードや価値ノードとも呼ばれます。四角形と丸型の区別を付けるための六角形なので、ひし形や八辺形などでも構いません。

参照:ITmedia エンタープライズ「インフルエンス・ダイアグラム」より
https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0504/26/news116.html

上記でご紹介したものが、インフルエンス・ダイアグラムで使われる基本の図形となります。ほかの意思決定支援ツールなどでは、独自の項目として別の図形を追加しているケースもあります。

インフルエンス・ダイアグラムを考案した教授も、後から丸型の不確定ノードの反対である「確定ノード」をプラスしています。書いているうちに必要と思う項目があれば追加してみてもよいでしょう。

自社のビジネスに影響を与える項目を書き出す

先でご紹介した図形を踏まえて、実際にインフルエンス・ダイアグラムで自社のビジネスを考えてみましょう。

利益が出るまでに、どのような項目があってそれぞれがどのように影響しあっているかを整理しながらインフルエンス・ダイアグラムを書いていきます。

例えば、生産量や設備投資の規模については販売担当者が裁量を持っていますが、それらは市場規模に影響を受けているはずです。そうなると、市場規模を丸型で書き、生産量や設備投資は四角形で書くことになります。そして生産コストは設備投資や生産量に影響されますから、生産コストは丸型で書きます。

上記のように項目を挙げていった後は、それぞれの影響がある項目に矢印を引いていきます。直接影響を与える項目から影響を受ける項目へと矢印を引き、最後には利益や問合せといった価値ノードへとつなげます。ポイントはお金や利益の流れで矢印を引いていくのではなく、「何が直接影響するか?」という判断基準で矢印を引いていくことです。

思考を整理するためにインフルエンス・ダイアグラムを使う場合は、利益や問合せといった価値ノード(丸型の図形)から書き始めます。利益(問合せ)から書き始め、それを得るための項目を列挙、そして関係する項目に矢印を引きながら影響関係を整理していきましょう。

上記のようにインフルエンス・ダイアグラムを作成していくと、以下のような図になります。このようにシンプルかつわかりやすい図式が完成したら、それぞれの影響もしっかり把握できます。

最初から整ったインフルエンス・ダイアグラムを作ろうと思うと、なかなか書き始められません。最初はざっくりでいいので項目を書いて図を作っていきます。簡単なインフルエンス・ダイアグラムが完成したころには思考も整理され始めますから、理解が深まった時点でもう一度最初から書き直せばよいのです。

図解で考えることで問題を俯瞰的に見る

インフルエンス・ダイアグラムのように図式化して考えると、自社ビジネスを包括的に見ることができます。裁量権を持っている担当者は、業務的意思決定を下す際にはあらゆる角度から物事を俯瞰してみる必要があります。

検討するのに時間を掛けたくても、日々の業務に追われているとなかなか難しいものです。そんな時は1人の頭の中で考えるのではなく、インフルエンス・ダイアグラムを書いて考えを頭の外に出すことで効率化できます。

問題や課題を解決するためには、現状がどうなっているか分解して考えるステップも必要です。インフルエンス・ダイアグラムなら項目を書き出す段階で、現状を分解することができます。業務的意思決定を行う者として、インフルエンス・ダイアグラムは思考をまとめるサポートをしてくれるでしょう。

ビジネスモデルも図解することで活路が見いだせる

ビジネスモデル図の作成で自社ビジネスの見直しができる

同じ業界であっても、企業ごとにビジネスモデルは異なります。そして、多くの企業は他社と差別化して生き残るためにリサーチを行い、独自のビジネスモデルを確立しようと画策しています。

インフルエンス・ダイアグラムは、国内でビジネスモデルを図で起こすときにも応用されています。最近ではビジネスモデルの図式化ツールサービスも人気があり、需要の高さが伺えます。

ビジネスモデルを図式化すると、どうやって利益が出ているかを流れで確認できます。全体的な流れが可視化できれば、他社との競争戦略も立てやすくなるでしょう。さらにビジネスモデルを社内みんなで見られるようになれば、抜けている項目がないかチェックしてもらうことも可能です。

図解すればしくみの理解が深まる

「自社ビジネスの流れについて、理解が浅いかもしれない」「項目が増えて複雑になり、理解しにくくなった」という場合は、ぜひインフルエンス・ダイアグラムを使って図式化してみましょう。

サービスの流れを図で起こすということは、全体を理解していなければできません。インフルエンス・ダイアグラムを書いているうちに、自分が理解できていない項目に気が付くはずです。

イメージも共有しやすく誤解が生まれにくい

インフルエンス・ダイアグラムで視覚化することで、思考回路を他者と共有できるというメリットもあります。部下や上司と課題解決プロセスを共有するのにもインフルエンス・ダイアグラムが効果を発揮するでしょう。

多数の項目が影響しあうビジネスモデルは、説明するのも一苦労です。文章に起こすと枚数が増えるので、最後まで真剣に読んでもらえないリスクもあります。

インフルエンス・ダイアグラムならシンプルで直感的に理解できますから、簡潔に伝えることができます。社内で共有する場合は、WordやExcel・ドキュメントに起こすことも簡単でしょう。

わかりやすい図式で伝えられるということは、上層部への説明にも活用できます。予算アップの交渉時にも役に立つでしょう。

あの「ユニクロ方式」も図解されている

アパレル業界に革命を起こしたとまで言われるユニクロは、企画から製造・販売までを自社で行うSPA(製造小売業)が大きな特徴となっています。次々とヒット作を打ち出し海外の有名アーティストともコラボしている販売戦略は「ユニクロ方式」と呼ばれ、各業界から注目を集めました。

そんなユニクロの公式サイトでは、インフルエンス・ダイアグラムではないもののビジネスモデルが図式化されています。販売・生産・企画というカテゴリからさらに項目が分岐しており、ビジネスモデルが直感的に分かります。

画像出典:https://www.fastretailing.com/jp/group/strategy/uniqlobusiness.html

引用:ファーストリテイリング公式サイト「ユニクロのビジネスモデル」より

業務的意思決定の手助けになり、社内での共有やビジネスモデルの図式化にも使える。そんなインフルエンス・ダイアグラムを活用してみませんか?

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