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yahoo!がPPCアフィリエイトを規制し、健全なビジネスモデルへ

2019年6月にyahoo!が発表したPPCアフィリエイト規制は、各プラットフォームのアフィリエイト排除の動きが強まっている中で行われました。

一般のyahoo!利用者にはほぼ影響がないこのPPCアフィリエイト規制ですが、今回規制対象となったPPCアフィリエイトとは一体何なのでしょうか?そして、なぜ規制することになったのでしょうか。考察していきます。

【目次】

PPCアフィリエイトとは

PPCアフィリエイトの説明の前にまずはPPCとはどういう意味か解説します。
PPCはPay Per Click(ペイ・パー・クリック)の略称を言い、1クリックごとに支払いが発生する広告を言います。yahooやgoogleなどの検索エンジンで検索をするとまず検索結果1ページ目の最上位、もしくはサイドバーなどの最も視界に入る場所に「広告」と記載された特別枠を見た経験はあると思いますが、これがPPC広告です。

広告主は広告料を支払うことで、ユーザー閲覧が最も多い場所にオリジナルリンクを表示できるので、多くのユーザーの目に留まることがメリットです。

PPCアフィリエイトの仕組み

PPC広告を活用したアフィリエイトをPPCアフィリエイトと言います。

例を挙げてみましょう。
男性化粧品のPPCアフィリエイトを行うとします。一般的なアフィリエイトでは集客のためにアフィリエイト用webサイトのコンテンツを充実させるのが定石です。
基本的には、3000文字前後の記事を100記事以上公開してからようやくアフィリエイト用のコンテンツとしてスタートできるレベルなので、アフィリエイターはせっせとアフィリエイトサイトで記事を書き続けて検索エンジンからの集客を狙います。

しかし、PPCアフィリエイトの場合はアフィリエイト商品の紹介URLを自分のアフィリエイトサイトに張り付けて、簡単なセールスライティングを行うだけです。3000文字前後の記事を100記事も書く必要はなく、1ページだけです。
このページのURLをPPC広告としてyahoo!に申請すれば作業は完了です。

あとはPPC広告に貼られたURLをユーザーがクリックして、そのページで紹介したアフィリエイトサイト商品をユーザーが購入してくれるのを待つだけです。

PPCアフィリエイトが流行った理由

昨今は大手企業がアフィリエイトに参入して、大勢のライターを雇い入れ、圧倒的な資金力でアフィリエイトサイトのコンテンツ力アップにお金を注いでいるため、個人アフィリエイターがコンテンツの質をどれだけ向上させても限界がありました。
そんな時流がPPCアフィリエイトに注目を集める背景になったともいえます。

集客の大変さを広告出稿料で解決

一般的なアフィリエイターが1年も2年もかけて、地道に集客アップに励む中、PPCアフィリエイターは広告出稿料で集客問題を解決します。PPC広告を出稿すればどんな地道に作り上げたアフィリエイトよりも上位に表示されます。

PDCAを素早く回せる

PPCアフィリエイトは成果がすぐに出るのも特徴の一つです。一般的なアフィリエイトは成果が出るまでに時間がかかりますが、PPCアフィリエイトは広告出稿後、すぐに成果が出ます。

PPCアフィリエイト規制理由となりえるポイント

1つのビジネスモデルとして確立し、yahoo!にとっても広告売上が獲得できるため、PPCアフィリエイトはPPCアフィリエイター、yahoo!ともにWin-Winの関係が成立します。
それにもかかわらず、yahoo!はPPCアフィリエイトを規制しました。広告売上減を覚悟までして、yahoo!が大胆な決断をした背景にあるものとは一体何なのでしょうか。

乱立する誇大広告

PPCアフィリエイトは基本的に1発勝負です。PPC広告経由で一度サイトを訪問したが、アフィリエイト商品を購入しなかったユーザーはおそらくもう訪問してくれないでしょう。
なぜなら、次にそのユーザーが同じキーワードで検索する時はあなたのPPC広告はおそらく終了しているからです。

PPC広告の特徴は、費用上限に達したら広告終了となる点です。そのため、PPCアフィリエイターは1クリックあたりのアフィリエイト成約率アップがとても重要になってきます。
しかし、一部のPPCアフィリエイターは利益率を上げるために実際よりも誇張した表現、場合によっては虚偽表現を使い、成約率を高めようとします。

代表的な例では、使用経験のない有名人の名前を用いて、「●●さんが絶賛!」のような書き方や薬機法に違反するような「このサプリで10kg痩せました」というような書き方です。
誇大広告は法律的に問題ですし、yahoo!にとってもユーザビリティの観点から大きなマイナスです。

健全な検索サイトの立ち位置

yahoo!社内で健全な検索サイトに立ち返る判断があった可能性も考えられます。

一般的にgoogle含め、最近の検索サイトのページは広告の出現頻度がかなり高い傾向です。スマートフォンで画面を触りながらスクロールしていると、誤って広告箇所に指が触れてしてしまい、見たくもない広告ページを開いてしまうことが度々あります。
頻繁な広告の出現は単純に情報を調べたいユーザーにとっては望ましくない機能であり、ユーザー離れを助長する原因にもなります。

さらに検索サイトは上位数社で寡占状態であるため、将来的には独占禁止法違反などにより各国の当局に訴追されるリスクも発生します。(実際にGoogleは広告に関する独占禁止法違反でEUで訴追を受けています。)
民間企業である以上、売上獲得は最重要ですが、偏りすぎた広告売上比率を改善しようと考えているのかもしれません。

yahoo!のビジネスモデルチェンジ

前段でも述べましたが、偏った広告比率を改善するためか、yahoo!はビジネスモデルを大きくチェンジし始めている可能性があります。実際に、yahoo!Japanのホームページにもそのような記載があります。

yahoo!は検索ポータルサイトとして一躍有名企業になりましたが、現在は検索サイトだけでなく、yahooアプリやアスクル、一休.com、PayPayなどあらゆるサービスを世に提供しています。実際は幅広いIT事業に参入し、それぞれで売上を上げています。
実際のところ、yahoo!の強みは、検索サイトではなく、これらあらゆるyahoo!サービス利用で取得してきたビッグデータにあります。

yahoo!は今までに蓄積された情報資産を生かして、新たな価値創造を目指し、広告業をメインからデータドリブン企業へ生まれ変わり始めようとしています。このビジネスモデルチェンジがPPC広告規制のきっかけとなった可能性も捨てきれません。

ペラ広告停止がPPCアフィリエイト規制の予兆

突然のPPCアフィリエイト停止は多くのPPCアフィリエイターを驚かせたでしょうが、一方で停止の予兆もありました。それがペラ広告の停止です。2018年の4月ごろにyahoo!はYahoo!プロモーション広告の規約変更を発表をしました。
内容を端的に表現すると、コンテンツの薄い、もしくは恣意的なサイトはPPC広告に出稿不可というものです。

参考:https://promotionalads.yahoo.co.jp/support/announce/485767.html

つまり、誇大広告に対するチェックのはじまりです。誇張表現やウソの表現は不可、一方でアフィリエイト商品の画像を貼っただけのような内容の乏しいページも出稿できなくなりました。

そして約1年後の2019年6月にPPCアフィリエイトが実質、停止になりました。完全に停止と記載されているわけではないのですが、「広告のクリック等をさせることを主目的としているもの」に該当するサイトは掲載不可なので、実質的にはPPCアフィリエイトは全面停止と考えてよいと思います。

ちなみにyahoo!検索サイトだけでなく、yahoo!が提供するサービス、および提携パートナー上での広告掲載が不可になります。

アフィリエイターが成功するにはgoogleかSNSへの進出

yahoo!のPPCアフィリエイターは今後向かうであろうプラットフォームは、主にgoogleとSNSだと思われます。そしてPPCアフィリエイトはどのプラットフォームでもやり方が同じのため、yahoo!のPPC広告で成功したPPCアフィリエイターはプラットフォームを変えたとしても、おそらく成功すると思います。

PPC広告で出稿するため、各プラットフォームのアルゴリズム変更があったとしても影響を受けにくいところが特徴です。そのため、積み上げてきたPPCアフィリエイト経験値は蓄積され、別のプラットフォームでも生かすことができます。
今回、yahoo!でPPCアフィリエイトを行っていたアフィリエイターはgoogleやSNSにプラットフォームを移しても活動できるでしょう。

googleのPPCアフィリエイト

googleの検索サイトの立ち位置はyahoo!よりも上です。検索する人の7割以上がgoogleで検索するというデータも出ているぐらいなので、PPCアフィリエイターはgoogleの方が成果を上げられるかもしれません。

ただし、yahoo!と審査基準が異なるので、yahoo!では広告出稿OKだったサイトがgoogleではNGになる可能性が大いにあります。googleは検索サイトに長い間注力してきたため、検索サイトに表示する情報の選別はとても慎重なので、PPC広告は改良する必要があるかもしれません。

SNSアフィリエイト

SNSでもアフィリエイトが可能です。最近の若い世代は検索サイトではなく、SNSで情報を検索するため、若者を対象にした商品を扱うアフィリエイターはSNSのPPCアフィリエイトを中心に考えるのもよいでしょう。
facebookもtwitterもPPCアフィリエイトは認められており、アクティブユーザーも多いので、今後は期待できるプラットフォームだと思います。

プラットフォームとPPCアフィリエイト

yahoo!は今回、PPCアフィリエイトの規制を発表しましたが、プラットフォームは将来的にPPCアフィリエイトとも共存しないといけない時代が来るはずです。

誇大広告のような問題が起きる前に事前に対策を実施し、PPCアフィリエイトを規制せずともユーザビリティが維持できるような仕組みづくりが各プラットフォームの課題となりそうです。

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