ビッグデータが既存マーケティングに風穴をあける
変化がすさまじいIT業界は、注目キーワードも年々変化します。
金融のIT化が注目されたときはフィンテックが業界をにぎやかにしましたし、動画や音楽が注目されたときはストリーミングサービスやサブスクリプションといったキーワードが注目されていました。
ただ、盛り上がりがひと段落すれば、それらキーワードのメディア出現頻度は極端に下がり、いずれ「過去のキーワード」となります。
しかし、そんな移り変わりが激しいIT業界にて、長い間注目され続けるキーワードがあります。それがビッグデータです。
ビッグデータというキーワードが世に登場してから数年が経過しましたが、AIとともにいまだ話題のキーワードとして注目され続けています。
【目次】
データベースで保存できるレベルのデータ量を遥かに超えた量です。このような膨大なデータ量は、過去には収集困難でした。昨今はビッグデータレベルのデータ量が収集しやすい時代となりました。
なぜでしょうか?それは、私たち一般ユーザーが情報を発信するようになったからです。
Webのスタート時点、Web聡明期ではWebで情報を発信するのは企業などの団体でした。ホームページを作成し、自社の紹介やサービスを紹介するためです。
チラシや名刺で案内していた内容をWebで紹介しはじめました。企業が一方的に情報を提供する時代がWebのスタートでした。
しかし、ブログの登場で仕組みが大きく変わります。今まで情報を享受するだけだった個人が情報発信者になることで、Webの仕組みは大きく変貌しました。それまでの企業による情報発信に、個人による情報発信が加わったことで、Webのデータ量は爆発的に増加します。
だれでも情報を発信できる時代が到来したのです。
企業が情報を発信し、個人が情報を発信する。さらに、その発信に対して、コメントしたり、返信をしたりする。情報の発信者が多様化し、双方向(インタラクティブ)になりました。
さらに、爆発的な情報量に寄与したのがSNSです。ブログは怖気づかない個人やタレントなどの、いわば、世間にさらされるのを厭わない個人は積極的に利用していましたが、大多数の個人はブログで情報を発信するハードルを超えられずにいました。
そこで手軽に始められるSNSが個人によって盛り上がっていきました。日常を発信するだけでも問題ないため、SNSは利用者を爆発的に増やしています。今ではTwitter、facebook、instagram、LINEなどあらゆるSNSが登場し、年齢や流行に応じて80%近い人々が何らかのSNSを利用しています。
このように、インターネット創成期にあった、一方的な情報発信から進化したWebの仕組みをWeb2.0時代と言いますが、ビッグデータはこのWeb2.0時代の到来が生み出した概念と言ってよいでしょう。
ビッグデータを説明するときに有名な話として「おむつとビールの法則」があります。
あるお店で顧客の購入履歴を分析すると、なぜかおむつを購入する顧客はビールも一緒に購入する確率が高いことがデータから導き出されました。後々推測したところ、子供のいる家庭の母親は、かさばるおむつの購入を父親に依頼し、父親はおむつの買い物ついでにビールも購入しているということがわかりました。
そして、実際におむつとビールを近くに並べて販売するようにしたところ、お店の売り上げが伸びたそうです。一見何の関係性もないおむつとビールですが、ビッグデータを分析することで見えなかった関係性が見えてきます。
例えば、新宿区のある飲食店は「24時以降にうどんを注文する割合がそれ以外の時間帯に比べて25%多い」という分析結果が出れば、24時以降はうどんを食べたい人が多い時間帯なので、24時以降はうどんを大々的に売り出してみる、という施策が導き出されます。
例えば、1日当たりの人件費が「平均値よりも30%以上高い」という分析結果がでれば、給料を払いすぎか、もしくは従業員の生産性が低いということが分かりますので、もっと人件費を低くくするか、もしくは生産性の高い従業員を雇うなどの施策が導き出されます。
PDCAはこの4つのプロセスを循環的に何度も繰り返すことでサービスの質が改善するという手法ですが、特にP(計画)の設定が難しいと言われています。
最初のPlanが不確かで現実離れした内容だと、Do(実行)しても、Check(評価)やAction(改善)が無意味な内容になりかねません。計画がおかしいと評価も改善も的はずれなものになります。
しかし、ビッグデータを分析して、最適なP(計画)を立てれば、その後のC(評価)やA(改善)も意味のあるものになりますので、結果的に少ないPDCA回転数でビジネスの質改善が期待できます。
そして、そのお寿司がどのような顧客にどのような時間帯で食べられたか、もしくは廃棄されてしまったかなどのデータをすべてデータ化しています。
年間10億皿以上のお寿司を提供しているので、単純計算で10億件以上のデータが蓄積されています。そして、これらのビッグデータを分析し、廃棄率改善や新メニュー開発に役立てています。一部の報道では、ビッグデータ導入により、お寿司の廃棄率が75%削減されたと言われています。
分析結果をAPI化して、投資判断に役立ててもらったり、他サービスと連携したりして、質の高い投資を実現しています。
もともとTカードは蔦屋書店内でサービスを受けるときにポイントが付与される、蔦屋書店のカードでしたが、最近ではカルチャー・コンビニエンス・クラブと提携する企業、店舗でもサービス利用時にTカードが利用できるようになっています。
カルチャー・コンビニエンス・クラブでは、蔦屋書店や提携先におけるユーザーのサービス利用データを収集し、そのデータを提携先に提供したり、または自社商品の開発に役立てていたりします。
そもそもデータを収集するためには、収集するためのサービスを多数のユーザーに利用してもらわないといけません。ですので、何のサービスも持たない企業が今からビッグデータを活用しようと思ってもそれは無理難題となります。
ビッグデータはすでに成熟した自社サービスを持ち、多数の顧客を抱える企業がさらに新しい価値を生むための武器です。
これら企業は、蓄積してきた自社データは自社内のサービスをさらなる高みに押し上げるために使っています。情報は資産ですので、外部に提供はしていません。競合他社に勝つために自社サービス向上にビッグデータを使っています。
カルチャー・コンビニエンス・クラブはビッグデータに基づいたデータベース・マーケティングの展開を始めています。
自社サービスを持たない企業はビッグデータを収集できないので、カルチャー・コンビニエンス・クラブはこのような企業向けにビッグデータビジネスを始めています。
この2つの職業は名前も仕事内容も似ていますが、細かい点では違いがあります。
簡単に違いを言えば、データサイエンティストは膨大で複雑なビッグデータの中から重要なデータを取り出して、分析する職種であり、データアナリストは与えられたデータを分析する職種です。データサイエンティストの方が膨大なデータを対象とするので、一層、高度なデータ分析能力が必要だと考えられています。とはいっても、データサイエンティストもデータアナリストもデータを分析する点は共通です。
ビジネスの世界では今、どんな業種でもITエンジニアが必要不可欠ですが、今後はこのITエンジニアだけでなく、データサイエンティストやデータアナリストも必要不可欠な職業に変わるかもしれません。
IT市場が盛り上がっている背景もあって、企業は自社サービスの構築が急務でした。これまではITエンジニアが重宝されていましたが、今後はその自社サービスを利用したユーザーから収集したデータを分析できる「データサイエンティスト」が必要になります。要は次のステップです。
サービスを構築する時代は終わり、そのサービスで得た情報を活用する時代が始まります。
文系のITエンジニアは多いですが、文系のデータサイエンティスト、データアナリストはかなり少ないのではないでしょうか。過去に築いてきた数学的知見やデータ分析力がモノをいう職業なので、圧倒的に理系出身者が多いと予測できます。
無機質なデータとにらみ合って、「もしかしたら、○○なんじゃないか?」という意味づけができる能力もデータサイエンティスト、データアナリストには必要な要素です。
そうなると、すべての行動はデジタルデータとして収集される時代になると思います。コンビニでスナック菓子を買うのも、お店で服を買うのも、飲食店でご飯を食べるのもすべてデータ化され、どこかに保存されるようになります。
その結果、より精密なビッグデータ分析結果が手に入る世の中になり、企業は市場にサービスを投入する前にかなり正確な売上予測を行えるでしょう。
高精度なデータの付加価値はうなぎのぼりとなり、ビジネスは事前に予測したうえでサービスを展開することが当たり前になります。
ビッグデータは今までのマーケティング手法を大きく変える可能性を秘めているといえます。
金融のIT化が注目されたときはフィンテックが業界をにぎやかにしましたし、動画や音楽が注目されたときはストリーミングサービスやサブスクリプションといったキーワードが注目されていました。
ただ、盛り上がりがひと段落すれば、それらキーワードのメディア出現頻度は極端に下がり、いずれ「過去のキーワード」となります。
しかし、そんな移り変わりが激しいIT業界にて、長い間注目され続けるキーワードがあります。それがビッグデータです。
ビッグデータというキーワードが世に登場してから数年が経過しましたが、AIとともにいまだ話題のキーワードとして注目され続けています。
【目次】
- ビッグデータで未来予測が可能になる
- ビッグデータ分析で導き出されること
- ビッグデータ活用事例
- ITはデータ蓄積型からデータ活用型ビジネスへ
- IT職はエンジニアからデータサイエンティスト、データアナリストへ
- 行動すべてがデータ化される時代
ビッグデータで未来予測が可能になる
ビッグデータとは大量のデジタルデータやログなどをベースにした大量のデータを言います。一般的にデータ量は、メガバイト(MB)やギガバイト(GB)単位で表現しますが、ビッグデータはテラバイト(TB)レベルのデータ量を言います。データベースで保存できるレベルのデータ量を遥かに超えた量です。このような膨大なデータ量は、過去には収集困難でした。昨今はビッグデータレベルのデータ量が収集しやすい時代となりました。
なぜでしょうか?それは、私たち一般ユーザーが情報を発信するようになったからです。
web2.0時代がビッグデータを生み出した
ビッグデータは、Web上の新たな仕組みが生み出したといっても過言ではありません。Webの歴史を少し振り返ってみましょう。Webのスタート時点、Web聡明期ではWebで情報を発信するのは企業などの団体でした。ホームページを作成し、自社の紹介やサービスを紹介するためです。
チラシや名刺で案内していた内容をWebで紹介しはじめました。企業が一方的に情報を提供する時代がWebのスタートでした。
しかし、ブログの登場で仕組みが大きく変わります。今まで情報を享受するだけだった個人が情報発信者になることで、Webの仕組みは大きく変貌しました。それまでの企業による情報発信に、個人による情報発信が加わったことで、Webのデータ量は爆発的に増加します。
だれでも情報を発信できる時代が到来したのです。
企業が情報を発信し、個人が情報を発信する。さらに、その発信に対して、コメントしたり、返信をしたりする。情報の発信者が多様化し、双方向(インタラクティブ)になりました。
さらに、爆発的な情報量に寄与したのがSNSです。ブログは怖気づかない個人やタレントなどの、いわば、世間にさらされるのを厭わない個人は積極的に利用していましたが、大多数の個人はブログで情報を発信するハードルを超えられずにいました。
そこで手軽に始められるSNSが個人によって盛り上がっていきました。日常を発信するだけでも問題ないため、SNSは利用者を爆発的に増やしています。今ではTwitter、facebook、instagram、LINEなどあらゆるSNSが登場し、年齢や流行に応じて80%近い人々が何らかのSNSを利用しています。
このように、インターネット創成期にあった、一方的な情報発信から進化したWebの仕組みをWeb2.0時代と言いますが、ビッグデータはこのWeb2.0時代の到来が生み出した概念と言ってよいでしょう。
おむつとビールの法則の事例を書く
ビッグデータは収集が目的ではありません。ただデータをためるだけでは宝の持ち腐れで、全く無価値です。たまったビッグデータを分析し、ビジネスにつなげて初めてビッグデータは価値を持ちます。ビッグデータを説明するときに有名な話として「おむつとビールの法則」があります。
あるお店で顧客の購入履歴を分析すると、なぜかおむつを購入する顧客はビールも一緒に購入する確率が高いことがデータから導き出されました。後々推測したところ、子供のいる家庭の母親は、かさばるおむつの購入を父親に依頼し、父親はおむつの買い物ついでにビールも購入しているということがわかりました。
そして、実際におむつとビールを近くに並べて販売するようにしたところ、お店の売り上げが伸びたそうです。一見何の関係性もないおむつとビールですが、ビッグデータを分析することで見えなかった関係性が見えてきます。
ビッグデータ分析で導き出されること
ビッグデータ分析は、あらゆるシーンで活用ができます。不確かな未来をビッグデータ分析により予測ができるので、将来の売上やコスト削減につながります。売上拡大施策
過去の顧客購買履歴を見て、性別、年齢、居住エリア、時間帯などでビッグデータを分析すれば、一定の売上拡大施策が立てられます。例えば、新宿区のある飲食店は「24時以降にうどんを注文する割合がそれ以外の時間帯に比べて25%多い」という分析結果が出れば、24時以降はうどんを食べたい人が多い時間帯なので、24時以降はうどんを大々的に売り出してみる、という施策が導き出されます。
コスト削減施策
過去の経費データを見て、人件費や廃棄額などを分析すれば、一定のコスト削減施策が立てられます。例えば、1日当たりの人件費が「平均値よりも30%以上高い」という分析結果がでれば、給料を払いすぎか、もしくは従業員の生産性が低いということが分かりますので、もっと人件費を低くくするか、もしくは生産性の高い従業員を雇うなどの施策が導き出されます。
PDCAの厚みが増す
ビッグデータはPDCAサイクルの確実性を高めてくれます。PDCAは、ビジネスを改善するために、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つの頭文字をとったビジネスサイクルです。PDCAはこの4つのプロセスを循環的に何度も繰り返すことでサービスの質が改善するという手法ですが、特にP(計画)の設定が難しいと言われています。
最初のPlanが不確かで現実離れした内容だと、Do(実行)しても、Check(評価)やAction(改善)が無意味な内容になりかねません。計画がおかしいと評価も改善も的はずれなものになります。
しかし、ビッグデータを分析して、最適なP(計画)を立てれば、その後のC(評価)やA(改善)も意味のあるものになりますので、結果的に少ないPDCA回転数でビジネスの質改善が期待できます。
ビッグデータ活用事例
ビッグデータにアンテナが立っている企業は、すでにビッグデータをビジネスの世界に導入しています。特徴的なビッグデータ活用事例を紹介します。ICタグで需要予測導入のあきんどスシロー
転寿司業界でビッグデータを先んじて導入した企業が大阪で創業したあきんどスシローです。スシローは、すべてのすし皿にICタグを取り付けています。そして、そのお寿司がどのような顧客にどのような時間帯で食べられたか、もしくは廃棄されてしまったかなどのデータをすべてデータ化しています。
年間10億皿以上のお寿司を提供しているので、単純計算で10億件以上のデータが蓄積されています。そして、これらのビッグデータを分析し、廃棄率改善や新メニュー開発に役立てています。一部の報道では、ビッグデータ導入により、お寿司の廃棄率が75%削減されたと言われています。
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK24009_U4A120C1000000/
hadoopでキーワード分析するカブドットコム証券
カブドットコムは、分散処理ソフト「hadoop」を活用してtwitter投稿をキーワードで収集し、キーワード登場頻度と株価の相関関係を分析しています。この分析結果は自社内だけでなく、投資家にも開放しています。分析結果をAPI化して、投資判断に役立ててもらったり、他サービスと連携したりして、質の高い投資を実現しています。
Tポイントでデータ収集するカルチャー・コンビニエンス・クラブ
蔦屋書店でおなじみのカルチャー・コンビニエンス・クラブは、オリジナルのTカードを活用し、ビッグデータを収集して、ビジネスに役立てています。もともとTカードは蔦屋書店内でサービスを受けるときにポイントが付与される、蔦屋書店のカードでしたが、最近ではカルチャー・コンビニエンス・クラブと提携する企業、店舗でもサービス利用時にTカードが利用できるようになっています。
カルチャー・コンビニエンス・クラブでは、蔦屋書店や提携先におけるユーザーのサービス利用データを収集し、そのデータを提携先に提供したり、または自社商品の開発に役立てていたりします。
https://abejainc.com/o2o/leading-edge-technology/bigdata/post-8128/
ITはデータ蓄積型からデータ活用型ビジネスへ
ビッグデータ分析は未来を予測するためやPDCAのPの質を高めるために有益なデータですが、ビッグデータは分析よりも収集が大変です。そもそもデータを収集するためには、収集するためのサービスを多数のユーザーに利用してもらわないといけません。ですので、何のサービスも持たない企業が今からビッグデータを活用しようと思ってもそれは無理難題となります。
ビッグデータはすでに成熟した自社サービスを持ち、多数の顧客を抱える企業がさらに新しい価値を生むための武器です。
ビッグデータをもとに新しい価値を創造する自社サービス型
事例として紹介してきたあきんどスシローやカブドットコム証券は、たくさんのユーザーを抱える大手サービス企業です。これら企業は、蓄積してきた自社データは自社内のサービスをさらなる高みに押し上げるために使っています。情報は資産ですので、外部に提供はしていません。競合他社に勝つために自社サービス向上にビッグデータを使っています。
ビッグデータや分析結果を提供するコンサル型
ビッグデータを持つ企業の中には、そのビッグデータや分析結果を外部に提供する事業を展開する企業もあります。それが事例でも紹介したカルチャー・コンビニエンス・クラブです。カルチャー・コンビニエンス・クラブはビッグデータに基づいたデータベース・マーケティングの展開を始めています。
自社サービスを持たない企業はビッグデータを収集できないので、カルチャー・コンビニエンス・クラブはこのような企業向けにビッグデータビジネスを始めています。
https://www.ccc.co.jp/business_outline/db-marketing/
IT職はエンジニアからデータサイエンティスト、データアナリストへ
ビッグデータの登場で近年注目されている職業があります。それがデータサイエンティストとデータアナリストです。この2つの職業は名前も仕事内容も似ていますが、細かい点では違いがあります。
簡単に違いを言えば、データサイエンティストは膨大で複雑なビッグデータの中から重要なデータを取り出して、分析する職種であり、データアナリストは与えられたデータを分析する職種です。データサイエンティストの方が膨大なデータを対象とするので、一層、高度なデータ分析能力が必要だと考えられています。とはいっても、データサイエンティストもデータアナリストもデータを分析する点は共通です。
ビジネスの世界では今、どんな業種でもITエンジニアが必要不可欠ですが、今後はこのITエンジニアだけでなく、データサイエンティストやデータアナリストも必要不可欠な職業に変わるかもしれません。
IT市場が盛り上がっている背景もあって、企業は自社サービスの構築が急務でした。これまではITエンジニアが重宝されていましたが、今後はその自社サービスを利用したユーザーから収集したデータを分析できる「データサイエンティスト」が必要になります。要は次のステップです。
サービスを構築する時代は終わり、そのサービスで得た情報を活用する時代が始まります。
数学的知見、データ分析力
データサイエンティストやデータアナリストは、圧倒的に理系が有利になるはずです。文系のITエンジニアは多いですが、文系のデータサイエンティスト、データアナリストはかなり少ないのではないでしょうか。過去に築いてきた数学的知見やデータ分析力がモノをいう職業なので、圧倒的に理系出身者が多いと予測できます。
推察力、ひらめき力
そしてデータ分析の結果、何かしらのデータ関係性を導き出す推察力やひらめき力も求められます。無機質なデータとにらみ合って、「もしかしたら、○○なんじゃないか?」という意味づけができる能力もデータサイエンティスト、データアナリストには必要な要素です。
行動すべてがデータ化される時代
企業の中でもまだまだビッグデータの導入に消極的な企業がありますが、ビッグデータが市民権を持ち、活用することが当たり前になると、あらゆる企業がビッグデータ収集に力を注ぐようになるでしょう。そうなると、すべての行動はデジタルデータとして収集される時代になると思います。コンビニでスナック菓子を買うのも、お店で服を買うのも、飲食店でご飯を食べるのもすべてデータ化され、どこかに保存されるようになります。
その結果、より精密なビッグデータ分析結果が手に入る世の中になり、企業は市場にサービスを投入する前にかなり正確な売上予測を行えるでしょう。
高精度なデータの付加価値はうなぎのぼりとなり、ビジネスは事前に予測したうえでサービスを展開することが当たり前になります。
ビッグデータは今までのマーケティング手法を大きく変える可能性を秘めているといえます。