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ファンベースマーケティングとは?成功事例や使える本まで徹底まとめ

この記事ではファンベースマーケティングについて、概要から事例、具体的な施策を考えるときに使える本まで紹介します。

ファンベースマーケティングは文字通り「ファン(=熱狂的な消費者)」をベースとして、ブランドへの共感や愛着、信頼を増やしながら拡大していく、経営やマーケティングの考え方です。

情報やサービスがあふれている昨今。顧客の取り合いに勝つためにも、ファンをどんどん獲得していくことは欠かせません。

そこで、この記事では以下の順にファンベースマーケティングを解説していきます。
  • ファンベースマーケティングとは
  • ファンベースマーケティングの成功事例
  • ファンベースマーケティングの実践で使える本
  • ファン化がうまくいってるかどうかは「ファンベース診断」でチェック
マーケティング用語は難しそう…と感じる方もいるかもしれませんが、概要から丁寧に解説しますので、まずはご一読ください。

ファンベースマーケティングとは

ファンベースマーケティングは、その名の通り「ファンをベースとしたマーケティング手法」のことです。

ここでいうファンとは、以下のような特徴を持ちます。
  • 一般の人よりも熱量を持って商品やサービスについて語れる
  • 自分が好きな商品やサービスをできれば他人に薦めたいと思っている
  • 好きなブランドの商品は「応援」の意味も込めて買っている
ファンベースマーケティングでは、自社のブランドや製品のファン、つまり消費者を中心にマーケティングを行います。

企業が消費者からのフィードバックを重視し、消費者が自然に広告をするようなプログラムやイベントを企画し、消費者が自然と企業の製品やサービスを推薦しやすくするのです。

これにより、ブランドの認知度や評判を高めることを目的とします。

また、消費者が自然とブランドを推薦することで、広告費をかけずともブランドの認知度を高めることができます。

コアファンを生む「パレートの法則」

「じゃあ、お客さま全員をファンにすればいいの?」と思うかもしれませんが、実は全ての顧客をファン化することは難しいです。

というのも、消費者は「2割のコアファンと8割の一般消費者」に分けられてしまうのです。

ビジネス用語の「パレートの法則」をご存知でしょうか?

これは顧客の20%が売上の80%を生み出しているという法則で、いわば熱狂的なファンによって売上のほとんどがまかなわれていることを意味します。

他にも全社員の20%が仕事の成果の80%を出している、などの使い方をされることも。

つまるところ、お客さまごとの売上を見ていくと、実は8割の売上は2割のお客さま(=コアファン)から生み出されているのです。

そのため、自社のコアファンはどこにいるのか見極めたうえで、彼らに対して的確なアプローチを模索していく必要があります。

ファンベースマーケティングの成功事例

ここからはファンベースマーケティングの成功事例として、以下3社を紹介します。

株式会社コメダ(コメダ珈琲)

喫茶店チェーンの「コメダ珈琲」を運営する株式会社コメダは、ファンベースマーケティングで成功した企業の1つです。

同社は「さんかく屋根の下」というコメダのファンが集まるコミュニティサイトを作成し、コメダ珈琲での写真を投稿する「フォトコンテスト」や、ファン同士でコメダ珈琲について語る「コメ友の部屋」などを開催。

ファンが参加することで作り上げていくコミュニティを用意することで、企業とファンが共同となって「コメダ珈琲」をよくしていこうとする流れができました。

カゴメ株式会社

トマトジュースなど、飲料や食品を販売するカゴメ株式会社も、ファンベースマーケティングに取り組んでいます。

同社では「&KAGOME」という会員制のコミュニティサイトをつくり、ファン同士の交流を活性化しました。
「&KAGOME」内では企業とファンが一体となって「カゴメを作り上げている」という意識を持てるよう、トークルームやレシピ投稿などの機能が充実しています。
また、ファン同士の座談会から生まれた意見をもとに商品を開発するなど、新たなアイデアも生まれるコミュニティとなっています。

株式会社ヤッホーブルーイング

「よなよなエール」などのクラフトビールを製造・販売する株式会社ヤッホーブルーイングでは、顧客の調査をもとにファンベースマーケティングを実施しています。

同社では顧客調査で、よなよなエールのファンが「ビールが好きで、やや内向的で、自分の考えに自信があるが、少数派だと思っている」と判明しました。

そして、このファン像をもとにビールの味を改善し、ファンの琴線に触れるような製品を生み出したのです。

また分析でわかったファン像をもとにして、スタッフといっしょに楽しめるファンイベントなども開催しています。

ファンベースマーケティングの実践で使える本

ここからはファンベースマーケティングの実践で使える本として、以下3冊を紹介します。
  1. ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために
  2. ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー
  3. 18年連続増収を導いた ヤッホーとファンたちとの全仕事

ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために

ファンベースについて、網羅的に説明されている一冊。

自社の商品が長く愛され続けるために、ファンへ向けてできることが書かれています。

ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー

ファンベースマーケティングについて漫画で解説されており、先ほど紹介した「ファンベース」よりもとっつきやすい一冊。

さまざまな業界の成功事例が見れるので、事例から自社の施策を考えたいときにおすすめです。

18年連続増収を導いた ヤッホーとファンたちとの全仕事

この記事の成功事例でも紹介した「株式会社ヤッホーブルーイング」が出している本です。

試行錯誤の繰り返しがまとまっており、より掘り下げた事例を求めているときに読みたい一冊。

ファン化がうまくいってるかどうかは「ファンベース診断」でチェック

「自社のお客さまをファン化できているだろうか…」と心配な方は、ファンベース診断を試してみることをおすすめします。

参考:https://www.fanbasecompany.com/service/fanbase-score.html


ファンベース診断は株式会社ファンベースカンパニーが提供する診断で、お客さまをどのくらいファン化できているか、簡単な設問によるアンケートで判断します。

いまいるお客さまをファン度によって「関与なし」「発見」「定着」「参加」「共創」の5ステージに分けてくれるので、わかりやすくファン化が可視化されるのです。

気になる方はいちど試してみてください。

ファンベースマーケティングで顧客を逃さない経営を!

ここまでファンベースマーケティングについて紹介しました。

企業の視点ではなく消費者の視点から考えてマーケティングをするだけでなく、消費者を熱狂させてファンにするのがファンベースマーケティングです。

ファンを作って売上を伸ばすためにも、まずは自社のファンがどのようなペルソナ(人物像)を持っているのか、分析するところからはじめてみてください。