Squareの次なる狙い:メール送金サービス「Square Cash」
スマートフォンやタブレット端末上で簡単かつ安心・安全にクレジットカード決済を行える「Squareリーダー」を展開する米Squareが10月15日、米国で次なるサービスを開始しました。
一般的な電子メールを使って手持ちのデビットカードから個人間で送金できる無料サービス「Square Cash」です。
モバイル決済サービスで勢いに乗るSquareが次に手がけるこのサービスは一体どんなものなのでしょうか?
登録、サービスも無料で送金は1~2日で完了します。
メールサービスは、Gmail、Yahoo、Mac Mail、Android Mail、Outlookなど一般的なメーラーを使用できます。
手続きが簡単なこともですが、初めて送金を受けたユーザーがデビット・カードをSquareに登録するので、新たなユーザー獲得につながることもポイントです。
アプリを開くと画面上に数字キーパッドが現れます。送金額を入力すると使用しているメールサービスの画面が現れ、画面には既に入力した金額が表示されています。そして宛先や本文を入力します。以降は通常通りの電子メールを用いた手順となります。
しかし、今後Squareが競合他社のようにクレジットカードや銀行口座に対応するとして、その時に完全無料、簡易な設定を貫けるかどうかが日本における成功のポイントになると考えられます。
Squareはモバイル決済企業として主に知られていますが、デジタル決済事業で優位に立っているのはPayPalです。しかしPayPalがSquareリーダーのサービスを模倣した例もあり、業界のパイオニアはSquareであるという見方が強まっています。
次々に新しいサービスを仕掛けるSquareの動向に注目していきたいと思います。
一般的な電子メールを使って手持ちのデビットカードから個人間で送金できる無料サービス「Square Cash」です。
モバイル決済サービスで勢いに乗るSquareが次に手がけるこのサービスは一体どんなものなのでしょうか?
Square Cashとはどんなサービスなのか?
アカウント登録は必要なし
Square Cashの利用に必要なのは自分のデビットカード番号をSquareに知らせることだけです。アプリ、アカウントの登録、送金先の銀行口座やデビットカード番号すら必要ありません。メール送金のプロセス(送る側)
①メールの宛先に送金先のメールアドレスを入力
②CCに「cash@square.com」を入力
③件名に送金したい金額を入力
④本文はブランクでもメッセージを入力してもどちらでも可
(引用元:Technos Amigos『Send Money through eMail using Square Cash App for iPhone, iPad & iPod』)
送金メール作成画面
⑤Squareから自分あてにデビットカード番号を入力するメールが来る(初回のみ)
⑥カード番号、ZIPコード、有効期限を入力して送信するとSquareがカードを審査
(引用元:Bless This Stuff『SQUARE CASH』)
ここまでで送金する側の手順は完了です。カード番号入力画面(左)と送金完了画面(右)
メール送金のプロセス(受け取り側)
①相手側が送ったメールとSquareからのメールが届く
(引用元:Android Police『[New App] Square Launches Its New Square Cash Service With Matching Android App For Super-Easy Payments Via Email』)
送金を通知するSquareからのメール
②Squareからのメールでデビットカード番号の入力が求められる(初回のみ)
③カード番号、ZIPコード、有効期限を入力すると送金された金額が振り込まれる
(引用元:Forbes『I Just Used Square Cash To Pay A Contractor $500』)
以上で送金のやり取りは完了です。受け取り側が振り込み手続きを完了すると送金した側にも通知される
登録、サービスも無料で送金は1~2日で完了します。
メールサービスは、Gmail、Yahoo、Mac Mail、Android Mail、Outlookなど一般的なメーラーを使用できます。
手続きが簡単なこともですが、初めて送金を受けたユーザーがデビット・カードをSquareに登録するので、新たなユーザー獲得につながることもポイントです。
Square Cashアプリもリリース
Squareはメールとリンクするアンドロイド、iOS対応アプリもリリースしました。アプリを開くと画面上に数字キーパッドが現れます。送金額を入力すると使用しているメールサービスの画面が現れ、画面には既に入力した金額が表示されています。そして宛先や本文を入力します。以降は通常通りの電子メールを用いた手順となります。
Square Cashでこんなことが可能になる
ATMを使わずにメールだけで金銭のやり取りができる
遠方の人間と金銭をやり取りするにはATMを利用するのが通常です。しかしATMが近くにない場合もあれば24時間対応でない場合もあります。また手数料もかかります。Squareの場合、必要なのは送金先のメールアドレスだけなので、いつでもどこでもメールで送金が行えます。オークションサイトの決済のやり取りも便利に
オークションサイトでの落札者と出品者のやり取りにSquare Cashはとても適しています。落札者は送金メールと住所を同時に送ることができ、出品者は送金を確認して商品を発送することできます。Square CashはCtoCビジネスにも適したサービスと言えます。Square Cashは日本で成功できるか?
今後Square Cashが日本国内に参入することを考えた際、日本でのデビットカードの普及率の低さがネックとなると考えられます。
(引用元:ITmedia エンタープライズ『アナリストの視点:発行から利用フェーズに――拡大するICカード市場』)
決済金額規模推移(クレジットカード決済、デビットカード決済、電子マネー決済の決済金額を対象) 出典:富士キメラ総研『カード関連ビジネスの現状と将来展望2009』
米国の銀行カードにはデビットカード機能がついているものがほとんどなので、デビットカードのみ対応でも大きな問題はありません。しかし、今後Squareが競合他社のようにクレジットカードや銀行口座に対応するとして、その時に完全無料、簡易な設定を貫けるかどうかが日本における成功のポイントになると考えられます。
業界を席巻するSquare
Square CashはSquareのブランド認知度を高めるための手段であり、PayPalなどの競合他社にさらなる挑戦を仕掛ける手段でもあります。Squareはモバイル決済企業として主に知られていますが、デジタル決済事業で優位に立っているのはPayPalです。しかしPayPalがSquareリーダーのサービスを模倣した例もあり、業界のパイオニアはSquareであるという見方が強まっています。
次々に新しいサービスを仕掛けるSquareの動向に注目していきたいと思います。
この記事はSquare Cash lets anyone with a debit card send money instantly over emailをOrange Blogが日本向けに編集したものです。