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音楽ストリーミングアプリSportifyが取り組んでいる音声検索の内容とは?

Googleの「Google Home」やAmazonの「Amazon Echo(通称Alexa)」といったスマートホームデバイスは、従来のキーワード検索を変えようとしています。

これらのスマートホームデバイスでは、AI(人工知能)が人間の発話した内容を理解し適切な検索結果を返します。作業をしながらデバイスに話しかけるだけで知りたいことを知ることができるため、非常に便利です。

音声検索といえば最初に大きく広まったのが「Siri」です。その後Googleもスマホの音声検索機能を追加しましたが、音声検索の元祖といえばSiriを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
以下では、音声検索の精度を高めることによってユーザエクスペリエンスを高めるためのアプリ開発をおこなっている音楽ストリーミングアプリ「Sportify」について取り上げたあと、音声検索に関するデータについて挙げ、今後音声検索がどのような世代・目的に用いられるのかという点についてまとめたいと思います。

音楽アプリSportifyが行なっている音声検索のアプリ開発

「Sportify」は世界中に約1億4千万人のユーザがいる最も有名な音楽ストリーミングアプリです。無料でも利用することができますが、有料プランを選択するとさらに便利な使い方をすることができます。

https://www.spotify.com/jp/


Sportifyが最近取り組んでいるのが、音声検索の精度の向上です。ユーザのあいまいなキーワードでも適切な音楽を流すことができるようにテストをおこなっている最中です。アーティスト、アルバム、曲、ジャンルまたはプレイリストを再生するためにアプリに話しかけることで自動的に検索をおこないます。

ある曲を聴いている最中に別の曲を聴きたくなった時でも、途中で「Play …(特定のキーワード)」と話すことで自動的に検索をおこない新しい曲をかけることができます。

検索方法は簡単で、検索窓の右下にあるマイクボタンを押すことで音声検索を実行することができます。以下のリンクはYoutubeの動画で音声はありませんが、実際にSportifyのアプリ上で音声検索をおこなっている様子を見ることができます。
参考:Youtube
https://youtu.be/0jIfEvv-M8M

Sportifyの音声検索は将来Car Modeで使うことができる?

2017年7月頃にSportifyのアプリ上で「Car Mode(運転モード)」が選択できるようになっていたと複数のSportifyユーザが報告しています。しかしこれは正式なリリースではなく、ユーザが次に車に乗ったときは同じ操作ができなかったともコメントしています。このニュースについて、同じ機能を使えるようにしてほしいという声が多く挙がっていました。
参考:Sportifyコミュニティ
https://community.spotify.com/t5/iOS-iPhone-iPad/Car-Mode/td-p/1732719
車を運転中に音声で選曲ができるようになることは、多くのドライバーを喜ばせるニュースです。
車をよく運転する方は、運転中に聴きたい音楽があってもカーステレオに入っているCDやメモリを交換するのに手間取ったり、何度もボタンを押さなければいけないというもどかしさを感じているでしょう。カーステレオを操作することに集中してしまうと運転中の事故リスクを高める要因にもなるため、何か便利な方法があればいいのにと思う方も多いのではないでしょうか。

もしSportifyの音声検索が運転中に利用できるようになれば、事故リスクを低めつつ快適な運転が可能になることが容易に想像できます。

音楽ストリーミングアプリは、アプリの性質上音楽が止まって操作する煩わしさがストレスを与えます。しかし音声検索がより簡単になって声だけで操作することができるようになれば、ユーザの利便性をさらに高めることになります。

今のところSportifyはこの件について公式のコメントを発表していませんが、音声検索に関するテストをおこなっていることは明らかなようです。

Sportify Connectでスマホをリモコン代わりに

Sportify Premiumという有料コースに登録することで、Sportifyのアプリを他のデバイスと接続することができます。「Sportify Connect」と呼ばれる機能で、ステレオ/ラジオ/テレビ/スマートホームデバイス/一部の車につないで音楽を楽しむことができます。
これによってスマホを様々なデバイスのリモコン代わりに使用することができ、非常に便利です。Sportify Connectの対応機種はこちらから確認することができます。
参考:Sportify
https://www.spotifygear.com/

Sportifyは独自の音声認識技術の開発を目指している?

Sportifyは他の企業が提供するスマートスピーカーのための独自の音楽インターフェースの開発をしていると言われています。Google HomeやAmazon Echo, Siri for Home Pod, GoogleのAssistant for Homeなどのスマートホームデバイスはそれぞれ音楽ストリーミング機能を持っています。Appleにおいては「Apple Music」という音楽ストリーミングサービスがあるため、Siri for Home PodにはSportifyの機能がなくApple Musicのみが搭載されています。
SiriではSportifyだけでなくサードパーティのアプリ内でのコマンドを実行することはできないため、iPhoneでApple Musicを起動させることはできてもSportifyでは再生できません。
独自の音声認識技術の開発についてSportifyは正式なコメントを出していません。上記のSportify Connectを通した音楽ストリーミング機能なのか、それとも独自のスマートスピーカーの開発をおこなっているのかは不明ですが、今後の発表に注目です。

音声検索は今後広まっていく?音声検索に関するデータ

音声検索にの利用動向に関する調査はまだ少ないですが、2014年にThrive Analyticsという企業がおこなった音声検索の利用に関する“Is the Personal Assistant the Successor to Search?(パーソナル・アシスタントは検索の後継者であるか?)”という調査があります。
この記事が発表されたのは2014年10月ですが、過去12ヶ月間においてApple社の「Siri」やGoogleの「Google Now」, Microsoftの「Cortana」を用いたユーザは86%増加しました。報告書によると、成人の56%はこれらの音声検索を利用したことがあるという結果となり、これは12ヶ月間で30%の増加となっています。
参考:Thrive Analytics
http://www.thriveanalytics.com/blog/?p=361

音声検索を利用する目的

私たちはどのようなときに音声検索を利用するのでしょうか。

Northstar Mobile Voiceの調査では、10代と20代以上の大人に分けて音声検索を利用する目的がまとめられています。

https://moz.com/blog/how-voice-search-will-change-digital-marketing-for-the-better


10代では、以下のような結果となりました。
誰かに電話する…43%
方向を尋ねる…38%
宿題を助けてもらう…31%

20代以上の大人では、このような結果となりました。
方向を尋ねる…40%
テキストを書き取る…39%
誰かに電話する…31%


多くの人が電話をかける際に音声検索で電話する相手を呼び出すようデバイスに指示していることがわかりました。また、道に迷った時に助けてくれる便利なツールとして用いていることも調査からわかりました。

アメリカの音声検索を利用するユーザの年齢層についてまとめられたデータ

また音声検索を利用するユーザの年代層についてもまとめたデータがあります。音声検索を利用する世代は若年層が多いと予想されており、実際に18-29歳までの若年層において71%の人がスマホの音声検索を利用していましたが、30-43歳で59%, 44-53歳で39%, 54歳以上が38%と他の年代層においても音声検索を用いているユーザが多いこともわかりました。

音声検索を利用するのは若い世代に限ったことではないことも明らかになりました。

https://moz.com/blog/how-voice-search-will-change-digital-marketing-for-the-better


まとめ

音声検索はその手軽さから今後利用するユーザが増えていくと予想されます。
従来のキーワードによる検索方法はなくなりはしないですが、徐々に文字を入力することが手間だと考えられるようになっていくのかもしれません。

従来の検索方法が変化していくにつれ、アプリを利用しているユーザの検索方法もこれに合わせて変化していくはずです。

Sportifyがテストしている音声検索による自動的な音楽の選曲は、Sportifyユーザが音楽をより快適な環境で用いることができる魅力的な機能であると言えるでしょう。
※この記事はSpotify tests native voice search, groundwork for smart speakersの記事を本ブログが日本向けに編集したものです。

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