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顧客接点の多角化。SNSを活用したEC運営

今からほんの10年ほど前、多くのSNSは、ユーザーがスキマ時間を楽しむことが目的のすべて、という状態だったと言えます。

しかし今は大きく状況が変化しました。大規模なユーザーを抱えるSNSの種類、そしてそれらが特化するコンテンツのカテゴリーは増え続け、様々な棲み分けがなされるようになりました。

「ユーザーがスキマ時間を楽しむ」というコアは普遍的なものでありつつも、多くの小売企業にとって、そこはブランディングを行う場として、そしてついには直接商品を購入してもらうための顧客とのタッチポイントとして非常に重要な場になりつつあるのです。

本稿では、これからの時代、EC運営の要としてSNSをどう活用していくべきかについて考察していきます。

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SNSの活用法はもはや集客のみに止まらない

スマートフォンの普及と共に、SNSの重要度は、ユーザーにとっても、そしてSNSに集うユーザーに対してマーケティングを仕掛けたい企業にとっても、右肩上がりに高まって来ています。今後もその流れは変わることはないでしょう。

むしろ音声メディアなどさらなるSNSのプラットフォームが登場してきたことで、舞台は細分化され、より緻密な戦略・戦術が必要になってきています。

かつては、小売企業がSNSを活用したマーケティングでできることと言えば、自社商品関連のコンテンツを投稿する、あるいは、自社商品のユーザーが生み出すUGCを活用することで、SNSユーザーの認知を獲得したり興味喚起するなど、ブランディングに関わる部分と、それに付随して自社のECサイトまで誘導する集客が目的の大部分を占めていました。

これらについては、今でも企業のSNS活用方法として重要なパートを占めていることに変わりありません。

しかし、最近ではSNSそれぞれが「そこから直接購入できる顧客接点」として成立する機能を実装し始めていたり、SNSを購買チャネルにするための機能を提供するサービスが登場し始めていたりと、SNSの活用方法が大きく変わろうとしているのです。

特に、SNSを「ユーザーが直接購買できるチャネル」として活用する場合、押さえておかなければならないのが、「ヘッドレスコマース」という考え方です。

ヘッドレスコマースとSNSの関係

「ヘッドレスコマース」における「ヘッド(頭、顔)」とは、簡単に言えばこれまでのECサイトにおけるプレゼンテーションレイヤー、あるいはフロントエンドの部分を指します。

従来のECサイトは、このプレゼンテーションレイヤーと、オペレーションレイヤーと呼ばれるバックエンドは一心同体でした。そして、そのせいでフロント部分のデザインやUIは、どうしてもそのECサイトシステムを提供するベンダーに依存せざるを得なかったのです。

つまり、これまでのECサイトでは、たとえばどれだけInstagramなどのSNS上で顧客が憧れるブランドの世界観を表現できていたとしても、そこからECサイトへ誘導した際に、ECサイト自体がInstagramで表現していた世界観を再現できておらず、そこで顧客の購買熱が冷めてしまう可能性があったわけです。

加えて、フロントエンドとバックエンドが一心同体だったため、フロント側でデザインを大幅に変えようとした場合、バックエンドも同時に改修せざるを得ず、既に稼働しているECサイトの場合、大掛かりなリプレースの時以外、気軽にECサイトをいじれない、という課題もありました。

これらの課題を解決できるのが、ヘッドレスコマースです。ヘッドレスコマースは、高度なAPI連携によって、ECのバックエンド(決済機能、顧客管理、在庫管理、ロジスティクスなど)をいじることなく、統合された状態を保ったまま、自由にECの「顔」を付け替えたり、付け足したりを可能にしてくれる技術だからです。

つまり、ヘッドレスコマースを実現した場合、ASP型ECサイトのように、ベンダーから提供された限定的なデザインを仕方なく使ったりする必要はなく、顧客が能動的に接している各SNSと連携して、SNSをECの「顔」に仕立てることが可能になるのです。

各SNSのプラットフォームが持つ文脈に沿って、顧客が見たいコンテンツを発信し、場合によっては購買意欲を一気に高め、その場で購入まで持っていく、という世界観が、これからの小売業界では当たり前になりつつある、と言えるでしょう。

先述したとおり、SNSはその種類も、特化するカテゴリも様々です。仮に、それらすべてに対して適切なコンテンツを発信することができるなら、それは活用しているSNSの数だけ、顧客に対して常に「購買チャネル」としての接点を持てている状態を作れる、ということになります。

“過処分接点”を増やせれば増やせるほど、当然売上を作るチャンスは広がります。そのためにも、「ヘッドレスコマース」が重要になってくる、ということなのです。

各SNSの特徴を知り、効果的な活用を

ここからは、現存する代表的なSNSの特徴と、その活用法について考えてみたいと思います。

Instagram

「商品があると実現するライフスタイル」を感じさせるような画像や映像を駆使して、ブランドの世界観を表現したり、そのライフスタイルに憧れを抱いてもらって購買意欲を高めるのに適しています。

ユーザーの年齢層は幅広くなってきていますが、まだまだミレニアル世代、特に女性ユーザーがその中心にいると考えられます。

公式にShopNowというECへの連携機能が発表されており、今後は直接購買ができるチャネルの主力になっていくでしょう。

Twitter

かつてはユーザー匿名性が高く、お菓子など単価の低いマス商品のプロモーションなどに活用されるイメージが強かったですが、最近では多くのビジネスパーソンが実名でアカウントを作っており、広報、PRを担うSNSという側面も強くなってきています。

テキストがメインのSNSであり、アカウントの人格がとても重視され、良くも悪くも拡散(あるいは炎上)しやすいという特徴を持っています。

Facebook

数あるSNSの中でも、コミュニティ内の口コミが生まれやすいSNSであると言えます。ユーザーが実名であることから、友人からシェアされる情報は信頼度が高いと捉えられやすいのも特徴です。

企業公式のFacebookページについても信頼度が高い傾向にあり、Facebookページとメッセンジャーをオンライン接客ツールとして活用するのも顧客との接点を持つひとつの方法です。

Youtube

言わずと知れた動画プラットフォームですが、ここでオーディエンスのエンゲージメントを獲得するには、綿密な戦略・戦術が必要になります。プロモーションのために制作した動画をそのままYouTubeにアップするだけではあまり良い結果は得られないでしょう。

やはり人気のYouTuberのエンゲージメントは非常に高く、たとえばYouTuberを起用たライブコマース動画をYouTubeでアーカイブすれば、リアルタイムのライブではなくても、売上に貢献するコンテンツになるでしょう。

最近、YouTubeも買い物機能の実装に向けて開発とテストを進めているというニュースもあり、今後ますます目が離せないプラットフォームです。

TikTok

YouTubeと同様、TikTokも最近ビジネス面で注目されており、様々な企業がアカウントを作ってブランディングに活用しています。加えて、Instagramの「ShopNow」のような、EC機能がテスト運用されています。

ユーザー層はZ世代と呼ばれる若年層が多く、その層を取り込むためには無視できないプラットフォームと言えます。

LINE

ユーザーに直接One2Oneでコンテンツを届けられるのが強みのLINE。企業アカウントに友達登録してもらうことを条件に、クーポンなど顧客にとって有益な情報を配信する、というのが王道の活用法です。しかし、最近では「LINE離れ」といった現象や、企業アカウントのエンゲージの低さが囁かれている側面もあります。

たとえばFacebookメッセンジャー同様オンライン接客ツールにしたり、モバイルオーダーのコントロールセンターにするなど、接点として有効な活用法は工夫次第でまだまだありそうです。

stand.fm

まだ発展途上ですが、今後音声メディアがより注目されていく中で、抑えておきたいのがstand.fmです。いわゆるポッドキャストに比べて、「音声SNS」的な側面が強いのが特徴で、今はまだユーザー自体が活用の仕方を模索している状態です。

しかし、今後市場が大きくなり、加えてスマートスピーカーなどが普及した際には、「音声コマース」の機能が導入されるような未来が待っているかもしれません。

さいごに

ひとつひとつのSNSプラットフォームでエンゲージの高いコンテンツを生み出すことは簡単ではありません。なぜならそれぞれ求められているコンテンツの「お作法」が異なるからです。

しかし、多くのSNSプラットフォームがビジネス利用を想定し始めている今、できるだけ多くのSNSアカウントをアクティブにし、顧客に対して多くの接点を提供する、ということは、今後EC運営の重要なパートとなっていくことは間違いないでしょう。

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