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世界のバーゲン時期と多言語サイトの可能性:ハロウィンのように国内に定着するイベントはあるのか

  • 世界のバーゲンは、国によって時期がさまざま。中には国をあげて大々的なセールをしているところもある。
  • 海外のバーゲン参入に多言語サイトを準備することも可能。
  • 海外進出ではなく、国内に海外のイベントやバーゲンアイデアを取り入れて消費を促す施策も。
  • 世界のイベントのなかには、ハロウィンのように年月をかけて国内に根づき、消費はじわじわ伸びているものがある。

海外へ参入する際の多言語化について

多言語サイトのポイント

もともとECの利点は、「世界のどこからでもアクセスできること」です。
対策と準備がいりますが、世界中の人が利用できる多言語サイトは越境ECとして運用するための不可欠な要素です。

越境ECを運営する上で、まず考えるべきなのは言葉の壁。海外からの消費者からECサイトを閲覧してもらうには、まずそれぞれの国に対応した言語設定が必須となります。
また、サイトを多言語対応にするにあたっては、ローカライズの問題も非常に重要なもの。同じ色でも、文化によって感じ方やイメージするものが違うため、国際的なサイトを整備するには対象となる国のことをよく知る必要があります。

さらに、年月日の表記違い(2018/1/25と25 Jan, 2018など)をどのようにクリアするかという点も配慮がいります。
こうしたサイトの多言語化は、専用のソフトを導入する、または多言語サイトに特化した専門家の手を借りることで実現可能になります。


国内での活発化のアイデアにする

こうしたアイデアとは反対のアイデアも、ECでの消費を活発にさせる可能性を秘めています。
つまり、海外の消費活動が加速化する海外のバーゲン時期を国内に持ち込むことで、日本でのECを活発化させるという施策です。
海外へ進出する越境ECと、海外のバーゲンやイベントを国内向けキャンペーンとして利用する方法、「海外のバーゲン時期」を知れば、2つのアイデアが実現可能になります。

世界のバーゲンあれこれ

世界のバーゲンを知って消費されやすい時期を掴む

世界には一年を通して比較的気温の変わらない国もあれば、日本のように四季の変化が大きい国もあります。
それと同じように、消費を一気に促すバーゲンの開催時期も国によって違いがあります。

海外のバーゲンイベントは、ハロウィンのように海外の文化が日本で根づき、一定の消費が見込めるイベントに成長する可能性も。
そのため、海外のバーゲンや文化について一通りおさえておくのは、ECサイト運営にとって役に立ちます。

世界の夏期バーゲン

米国では、7月4日の独立記念日から8月初旬にかけてが、夏のセール時期。そしてイタリアでは7月上旬から8月下旬までが、フランスでは6月下旬から7月下旬までがそれぞれ夏のバーゲンシーズンとなります。
特にフランスでは、小売店と大型店舗の平等をはかることを目的として、平時は過度な割引が制限されているため、バーゲンの熱狂ぶりもひとしお。
日本からも、バーゲンを渡航の目玉としたツアーが多数組まれるほどの人気ぶりです。

シンガポールのGSS
また、特筆すべきセールとしてシンガポールの「GSS」も知っておいて損はありません。
「GSS(グレート・シンガポール・セール)」は、6月上旬から8月中旬にかけておこなわれる国をあげてのバーゲンです。 普段は値下げをおこなわないハイブランド店舗や、レストランといったサービス業も各店舗でバーゲンをするため、このためだけに日本から旅行に訪れる消費者も少なくありません。

「GSS」期間のシンガポールは、国中で消費が活発化するので、日本からもこの機に参入するチャンスを見出せる可能性はあります。

世界の冬期バーゲン

アメリカのサンクスギビングデー
米国では、11月の第4木曜日がサンクスギビングデー(感謝祭)になります。この翌日から2月頃までが、冬のバーゲンの開催時期。
特に、11月第4金曜日の「ブラックフライデー」は、どんな店も必ず黒字になるというネーミングの通り、消費行動が活発に。
日本でも、イオンやGapといった店舗が「ブラックフライデー」の開催を始めています。
ブラックフライデーとサイバーマンデー
米国には日本における正月休みの概念がないため、クリスマス休暇は一大商戦。「ブラックフライデー」の後は、オンラインショップの大幅な値下げがおこなわれる「サイバーマンデー」があり、こちらの方がECサイトにとっては商戦の本番といえます。
もっとも、近年はスマホからの注文や通販の需要が急激に高まったことを受けて、「ブラックフライデー」と「サイバーマンデー」を同時に開催する企業もあります。


eBayの提唱するグリーンマンデー
ちなみに、ECでの売り上げが多い日としては、世界的なインターネットオークションサイト「eBay」が提唱した「グリーンマンデー」も挙げられます。
「グリーンマンデー」とは、12月の第2週目の月曜日。つまり、クリスマスの買い物をWeb注文して、当日に間に合わせるための最終時期をさします。
キリスト教を信仰する人が多い米国にとって、クリスマスの準備は日本のお歳暮や年始の用意と同じ。ECサイトにとっては、いわゆる駆け込み需要が高まるとされています。

中国の独身の日、春節
そして、同じくらいの時期に消費が増加するのは、中国も同じです。11月11日の「独身の日」や春節(旧正月)前は消費が活発になり、逆に春節中は休業する店舗がほとんど。
ちなみに数年前までは、この春節を利用した中国人観光客による日本での「爆買い」が話題になりましたが、これはすでに過去の話のようです。
夏と同様に消費が活発化するイタリア、フランスの冬のバーゲンは1月から。イタリアではセールを「サルディ」、フランスでは「ソルド」と発音し、店舗にできる長蛇の列がニュースで特集されるほどです。


消費を増加させるイベントについて知る

ハロウィンにみるイベント関連消費の傾向

国内の消費者に限定したECであっても、消費を促す販促キャンペーンは実施可能です。
ここ数年で急速に認知度が高まったハロウィンイベントを例に考えてみましょう。

ハロウィンは、20年ほど前にはまだマイナーなイベントでした。子ども向け英会話教室のイベントなど、限られた場でしか認知されていないというのが当時の状況だったのではないでしょうか。
しかしここ数年、ハロウィンは花火大会や夏祭りが終わり、クリスマスシーズンに突入する前のイベントとして定着した感があります。 本来のハロウィンは、ケルト文化における「収穫祭」と「お盆」のようなもの。
さまざまな仮装をするのは、その日に迷いでる魔物にいたずらをされないためという説があります。

米国では仮装をしたりイベントをするのは子どもだけですが、日本では、大人がコスプレをしてイベントに参加する方がむしろ盛り上がりを見せています。

参考:リクルートライフスタイル「ハロウィンや仮装の普及に関する消費者の意識について」
https://www.recruit-lifestyle.co.jp/news/gourmet/nw13371_20151016
積極的にイベントに参加しなくても、カボチャや蜘蛛の巣といったハロウィンにまつわるモチーフで室内を飾るなど、クリスマスと同じような楽しみ方をする場合もあります。
また、親子で仮装を楽しむという人の割合も、年々増加傾向にあるようです。

参考:千株式会社「家庭のいまどきハロウィン事情」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000008125.html
こうしたイベントも、消費を促す一つのきっかけになるといえるでしょう。
クリスマスのように贈り物を購入したりケーキを用意したりということはありませんが、部屋を飾るためのアイテムを購入する、コスプレに必要なグッズをサイトで注文するなど、人の購買欲を刺激する方法はいくつもあります。
また「ハロウィンキャンペーン」と銘打って企画を催すのも効果的といえるでしょう。

勤労感謝の日はサンクスギビングディになるか

先ほど米国のサンクスギビングディ(感謝祭)がクリスマス商戦の始まりであると書きましたが、同じ時期の祝日として日本の「勤労感謝の日」を挙げることができます。
これはもともと「新嘗祭」と呼ばれる五穀豊穣に感謝する日でした。
それを、第二次世界大戦後にGHQが「勤労感謝の日」に改変したとされています。

この日はシルバーウィークに組み込まれなかったこともあり、今ひとつ盛り上がりにかける祝日といえるかもしれません。
しかし、シルバーウィークと違って旅行や遠出のしづらい祝日は、買い物による消費を促す可能性を見出せる日ということもできます。

まとめ

国内外のバーゲンやイベントはさまざまですが、心が浮き立つ時に財布の紐が緩くなるのは、万国共通のようです。バーゲン会場の熱気に押されて必要のないものまで買ってしまうというのも、よくある話。
バーゲンやイベントに付随する「何となくわくわくする気持ち」をECにも取り込むことができれば、積極的な消費を促す要素になるのではないでしょうか。

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