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フリマアプリに脅かされる中古品販売業!今後の活路は?

インターネットとスマホさえあれば誰でも利用できるメルカリやヤフオクといったCtoCサービス。CtoCとは、企業ではなく個人間での商取引を指します。経済産業省が発表した平成28年のデータによると、インターネットを活用したCtoCの市場規模は3,458億円、うちフリマアプリの市場規模は3,052億円にまで成長しています。

参考:経済産業省、平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001.html

これらのネットオークションやフリマアプリの台頭は、ある業種の存続を脅かしています。中古品販売業です。

中古品販売として有名な店舗はブックオフ、ハードオフ、ゲオ、TSUTAYAなどが挙げられますが、近年はネットオークションやフリマアプリといったインターネットでの取引の増加に頭を悩ませています。東洋経済の記事によると、2016年8月頃にはネットオークションやフリマアプリを含まない中古品販売業界全体で取引額の急激な落ち込みが見られ、その後もしばらく低迷が続きました。

参考:東洋経済、「メルカリに食われる」、リユース業界の悲鳴
http://toyokeizai.net/articles/-/170347

以下では、リサイクル業界の取引額と近年よく利用されているフリマアプリなどの取引額、今後リサイクル業界がフリマアプリに対抗するための戦略について述べていきたいと思います。

【目次】

リユース業界の売上高規模

中古品販売業は、「古物営業法」という法律に則って営業をおこなっている店舗のことです。近年活発になっているインターネットを介した物品の取引ではなく(一部インターネット販売をおこなっている企業もあります)、実店舗で物品の販売をおこなっています。以下のグラフは、業界動向が発表しているリサイクル業界の平成27-28年の売上高ランキングです。

画像出典:業界動向
https://gyokai-search.com/3-recycle.html

主要18社によるリユース業界での売上高合計は2015年-2016年の値で3,841億円にのぼりました。

1位から5位までを挙げると、1位はゲオHDで852億円、2位はブックオフコーポレーションで765億円、3位はコメ兵で459億円、4位はテイツーで292億円、5位はテンボスバスターズ271億円という結果となりました。

インターネットを利用したCtoCサービスの取引規模

一方、近年台頭しているフリマアプリやネットオークションの売上高はどれくらいなのでしょうか。

経済産業省が発表している2016年のネットオークション全体の推定市場規模は約1兆849億円でした。これにはBtoB, BtoC, CtoCが含まれています。このうち、CtoCによる市場規模は約3,458億円という結果になりました。

画像出典:経済産業省

また冒頭でも触れましたが、2016年のフリマアプリの市場規模は約3,052億円を記録し、今後も拡大を続けると予測されています。

画像出典:経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-1.pdf

リユース業界が恐れるフリマアプリの台頭

リユース業界では、近年このフリマアプリの台頭に頭を悩ませています。

フリマアプリで最も利用者数が多いのは「メルカリ」です。メルカリは近年アメリカにもサービス展開をおこなっており、世界での累計ダウンロード数は1億を突破しました。

2013年にサービスを開始し、アプリダウンロード数累計内訳は国内で約6,000万強、国外では約3,000万強となりました。国内ではフリマアプリを利用する人の94%がメルカリを利用しているという高いシェアを誇っています。
メルカリを介した商品取引額は月間で100億円以上にのぼります。2016年6月期の決算公告では、売上高は約122億円と発表されています。

参考:mercari, フリマアプリ「メルカリ」が世界1億ダウンロードを突破 ~今後グローバル展開をさらに加速すべく、ネイマール選手がグローバルブランドアンバサダーに就任~
https://about.mercari.com/press/news/article/100million_downloads/

メルカリの仕組みを簡単に説明すると、利用者はまずスマホ上でアプリをダウンロードし、もし商品を出品したい場合はアプリ内で販売したい物品を投稿します。
アプリ内で欲しい商品を見つけた人は出品者に質問や値段交渉をするなどして、両者が合意すると取引成立となります。購入者がメルカリに代金を支払うと商品が届けられるという仕組みになっています。

フリマアプリを利用する人が多くなったのは、以下のような理由が挙げられます。

  • 商品の買取価格や販売価格を事前に比較できる
  • リサイクル店に商品を持ち込んで買い取ってもらうより高く売れる場合もある
  • 店舗に行かなくてもスマホさえあれば取引可能

リサイクルショップに持ち込んで商品を買い取ってもらう場合、リサイクルショップの言い値での買取になってしまうため、ほとんどの人は「できれば高く買い取ってもらいたい」と考えるのが普通でしょう。

メルカリが登場したのが2013年なので、短期間でこれほどまでに急成長を遂げたのはその便利さもそうですが「商品が高い値段で売れる可能性がある」ことです。
リサイクルショップに持ち込んで商品を安く買い叩かれるよりは、少しでも高く商品を買ってもらえる可能性のあるフリマアプリを利用するのは当然の流れと言えるでしょう。フリマアプリは梱包・配送手配の煩雑さが残りますが、実店舗に出向かなくても全ての取引がネットで完結しという手軽さも急成長の理由として挙げられます。

販売・購入チャネルの利用意欲では大差なし

経済産業省の発表している調査のなかで、「リユースにおける売買チャネルの意向」という調査があります。

この調査は2017年2月13日〜2月24日の間におこなわれたアンケートで、販売と購入の二つに分け、どのチャネルであれば利用したいかという趣旨の質問をおこないました。

販売と購入において「利用してみたい」「やや利用してみたい」を合わせると、フリマアプリ、ネットオークション、リサイクルショップはそれほど差がありませんでした。

出典:経済産業省

販売ではフリマアプリは80.6%、ネットオークションは71.2%、リサイクルショップは81.6%、購入ではフリマアプリは82.1%、ネットオークションは75.2%、リサイクルショップは85%という結果でした。

販売・購入共に利用してみたいチャネルには大差はありませんでしたが、リユース品の販売・購入の経験率は20.7%、30.5%と低い傾向にあります。この点について同じ調査では以下のように指摘されています。

リユース品の販売、購入の経験率はそれぞれ 20.7%、30.5%と低い一方、販売、購入意向はそれぞれ 72.0%、58.4%と高い。そのかい離幅は大きく、意向はあるものの実際にリユース品の販売、購入行動に移していない個人が多く存在していることがわかる。
出典:経済産業省

リユース業で業績を伸ばすためには、リユース品の購入・販売意欲は高いものの実際にはいずれのチャネルも利用しない層を取り込むことが重要ではないでしょうか。

今後リユース業が生き残るには?

リユース業界では実店舗のみでの買取を続けていくのは難しくなってくるでしょう。近年ではネットを活用した買取をおこなっているリサイクルショップもあります。今後はこのような実店舗とネットを活用した買取という手法をとるリサイクルショップは増えていくでしょう。

しかし、ネットでの買取販売を取り入れれば必ず成功するというわけではありません。
なぜならネットでは商品価格の比較が行われるため、フリマアプリやネットオークション、他の中古品販売業と商品価格を競うことになります。
そのため、リサイクルショップが商品価格以外で差別化を図るためには、出張買取や送料無料といったサービスを打ち出すことも重要になってきます。また、良い商品を仕入れるために売れそうなものを高い価格で買い取るといった高い調査能力も必要になります。

今後リサイクルショップが生き残っていくためには、リサイクルショップ独自の路線を出すなどして差別化を図り、高い価格で買取ができるということを示すことで質の高い商品の仕入れにつなげることが必要になるでしょう。

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