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【EC版】2019年、押さえておきたいECトレンド10選!

テクノロジーの進化とともに、消費者のライフスタイルはどんどんと変わってきています。それに伴いEC業界を取り巻く環境においても次々とパラダイムシフトが起こりそうな気配が漂っています。

特に、デジタルとリアルの融合や、新しい「コマースのカタチ」については関係者であれば誰もが念頭に置いておくべきことでしょう。

今回の記事では、今後のECの在り方を考える上でヒントになりそうな業界の動向を10個ピックアップしてまとめてみました。

【目次】

  1. EC化率を高める、「ショールーム型店舗」
  2. 「わかってくれてる」を生み出す、高度な「パーソナライゼーション」
  3. モバイルペイメントへの対応が、今後の売上を左右する
  4. 動画の商品に触れて買うという新しい体験、「TIGコマース」
  5. AIアシスタントの進化とともに日常風景になる「ボイスコマース」
  6. 消費者のライフスタイル全てが購買ポイントになる、「クロスコマース」という考え方
  7. 「シェアリングエコノミー」もデータ・ドリブンの時代。進化型サブスクリプション
  8. 様々な業種で応用できる「DtoCモデル」とは
  9. 寄付する意義と恩恵を両立できる「ふるさと納税型クラウドファンディング」
  10. 「オンラインフィッティング」の進化がファッションECの未来を創る
  11. まとめ

1.EC化率を高める、「ショールーム特化型店舗」

実際の商品をリアル店舗で確認し、購入は格安なECサイトで行う「ショールーミング」という行為は昔から存在していました。そしてそれは、あくまで消費者サイドの「選択肢」として行われていたアクションに過ぎませんでした。

しかし昨年11月、それとは真逆の考え方の店舗、つまり、「企業側の意図」としてショールーミングに特化した店舗が原宿に登場しました。それが「GU STYLE STUDIO」です。
ここでは、消費者は洋服を触ったり試着することなどはできますが、購入自体は最初からECでしかできないようになっているのです。

これにより、消費者としては手ぶらで気軽に買い物が楽しめるというメリットが、店舗としてはレジや商品管理にリソースを割かずに済むため、接客に集中できるというメリットがあります。

それだけでなく、もちろんこの施策の根底には「売上全体の底上げ」が目的と無関係ではないのです。

2.「わかってくれてる」を生み出す、高度な「パーソナライゼーション」

消費者一人一人の特性に合わせて、マーケティングアクションをカスタマイズし、ブランド体験をより良いものにするパーソナライゼーションは、その必要性が少し前からずっと論じられてきています。

検索履歴、行動履歴、位置情報、etc…今や、オンライン上には消費者それぞれのライフスタイルが全て詰まっていると言っても過言ではありませんし、また、それら膨大なデータを活かすためのテクノロジーの進化は凄まじく、より高度なパーソナライゼーションが可能となってきています。

それらを駆使し、ただ単に関連商品をレコメンドするだけではなく、消費者のその時にいる場所や地域、状況なども掛け合わせることで、いかに「私のことをわかってくれている」と言うブランド体験を生み出せるかどうかが、今後ECサイトの勝負の分かれ目になってくるのではないでしょうか。

3.「モバイルペイメント」への対応が、今後の売上を左右する

今や、日本国内でもスマホ等のモバイル端末普及率がパソコンの普及率を上回っており、ECサイトでの購買行動においてスマホはますます無視できない存在となっています。

同じECでも、PCとスマホでは全くユーザビリティが違います。PCはモビリティがない代わりに比較的文字や数字の入力がしやすいため、ECサイトを利用する際も、自宅でしっかりと腰を据えて操作するシーンが中心となってくるでしょう。

一方でスマホはちょっとした移動中であっても、思い立った時に即アクションに移せますが、文字や数字の入力作業が億劫なデバイスです。この特性を本質的に把握し、上手に対応しないと、ちょっとしたことでせっかくの販売機会を損失し兼ねません。

ECサイトで買い物することが当たり前な時代、スマホ1台で購入を完結させるには、いかに操作に手間取らせないかが重要で、そう言う意味でまず真っ先に実行すべきなのは、近年一気に増加した様々なモバイルペイメントへの対応と言えるでしょう。消費者は一度ワンクリックで決済まで済ませられる手軽さに慣れてしまったら、クレジットカード番号入力を求めるようなサイトには二度と戻りたくないからです。

どのモバイルペイメントを導入するべきか、今は群雄割拠の状態なので判断が難しいですが、各サービスの動向も注視していきたいところですね。

4.動画の商品に触れて買うという新しい体験、「TIGコマース」

SNSやCGMが隆盛しているオンライン上において、動画は今後も非常に重要なコンテンツフォーマットと言えます。

動画コンテンツはこれまで、ブランドイメージを上げることには寄与するけれども、コンバージョンを誘発するのには向いていないと見られてきました。その動画コンテンツからLPを介在させずにコンバージョンを生むことができる動画コマースのポテンシャルにはますます注目したいところです。

中でも、昨年11月にリリースされた「TIGコマース」は、動画の中に映っている商品に直接触れて、それをフリックすることで商品をカートに入れることができる、新しい買い物体験を提供する動画コマース。つい先日、「オムニ7」がバレンタイン施策で、このTIGコマースを活用したバーチャルチョコレートショップをオープンした事例が話題となっています。

5.AIアシスタントの進化とともに日常風景になる「ボイスコマース」

動画だけでなく、もう一つ注目しておきたいのが「音声」のポテンシャルです。スマートスピーカーも徐々に普及し始め、昨年はAmazon EchoのTVCMをよく目にしました。あそこで描かれた世界、つまり、声を使ったショッピング体験「ボイスコマース」が日常風景になる日はそう遠くないかもしれません。

米国Narvar社の調査では、ECユーザーの実に24%がAI音声アシスタントを利用してオンラインショッピングを行うと答えています。

今後はAIの進化が今後スピードを早め、比例して音声アシスタントの精度も高まっていくでしょう。すると、スマートスピーカーに限らずコネクテッドデバイスに対してナチュラルに話しかける事に対していずれ抵抗はなくなります。

例えば、IoT化したコーヒーマシンに、「豆が切れたからお願い。オススメある?」と聞く世界、車でキャンプに行くときに、車に対して「薪買うの忘れたから、到着までに届けておいてくれる?キャンプ場は…」と話しかける世界など。

それはまだもう少し先の話だとしても、今後のECサイトはコマースやVRコマースなど、新たな購買方法に適応した新たなUIが求められるようになっていくでしょう。

6.消費者のライフスタイル全てが購買ポイントになる、「クロスコマース」という考え方

オンライン、オフラインの垣根なく情報を摂取し、シームレスに行動する消費者は、店舗にいるときやECサイトを覗いているときに限らず、常に購買意欲を高めてくれる可能性があるのです。そのセールスチャンスを逃さないための考え方が「◯◯×(クロス)コマース」です。

昨年6月に、Instagramのポストから直接商品が購入できる「Shop Now」が日本でもリリースされ、大きな話題を呼びました。Instagramは広告ではなく、あくまでも消費者自身が「好きなものを見ている」という位置づけのSNSですが、その好きな写真を見ている時にこそ消費者の購買意欲が高まる瞬間があるわけで、「Instagram×コマース」を具現化したのが「Shop Now」という機能でした。

それ以外にも、動画コマースやVRコマース、メディアコマース(「北欧暮らしの道具店」や「KIRIN DRINX」など、オウンドメディアにEC機能を持たせたもの)など、すでに実用化されているものがありますが、今後もテクノロジーの進化とともに新たなクロスコマースがどんどん生まれていくことになるでしょう。

  • ゲーム×コマース
  • 旅×コマース
  • 食×コマース
  • ドライブ×コマース
  • ジム×コマース
  • スポーツ観戦×コマースetc……

それこそ消費者のライフスタイルすべてに可能性が眠っているわけですが、ポイントは、消費者との最適な接点をいかに増やせるかのコミュニケーション設計と、そこで購買を実現するためのシステムをどう組むかになるでしょう。

ちなみに、このトピックは「店舗のミライを考えるメディア」の記事でも取り上げたのですが、それがまさにオンラインとオフラインの境界線が溶け合ってきていることの象徴と言えますね。

実店舗版の「2019年、押さえておきたい小売トレンドワード10選!」もぜひご覧ください。

7.「シェアリングエコノミー」もデータ・ドリブンの時代へ

「物欲」「所有欲」といった言葉は、デジタルネイティブな世代にとって非常に遠い存在なのかもしれません。それを裏付けるように、シェアリングエコノミーの市場規模は予想をはるかに上回るスピードで伸び続け、2018年には800億円を突破しました。

自動車、家、洋服、アクセサリー、家具、家電など、今ではライフスタイルを取り込むあらゆるものを所有することなく経験・体験することが可能と言っても過言ではありません。

もちろん上述のような「世代の気分」も大きな要因の一つですが、この背景にもやはりテクノロジーの進化があると言えます。

例えば、高級バッグのレンタルをサブスクリプションモデルで展開している「Laxus」では、データ・ドリブンなサービスであることを公言しています。全ての高級バッグにRFIDタグを埋め込み、インターネットと繋げることでユーザーの行動をAIで解析し、より精度の高いレコメンドやマッチングを目指しているのです。
進化型のサブスクリプションモデルは今後様々なアイデアで展開されると予測されます。

もう一点、重要なポイントがあります。Laxusは将来的にC to B to C事業を伸ばすと宣言しています。これは、言い換えると「バッグ」と言う「モノ」だけを扱うのではなく、人やコミュニティ、そして体験などをどう生み出すのかが今後のビジネスを考える上でキーになると言うことを示唆しており、それは、シェアリングビジネスだけでなく、小売業にも通ずる事と言えるでしょう。

8.様々な業種で応用できる「DtoCモデル」とは

DtoCとは「Direct to Consumer」の略であり、「D2C」と表記されることもあります。その言葉の通り、製造した商品を卸業者や実店舗を介すことなく直接顧客へ届ける、ある意味小売業の常識を根底から覆すビジネスモデルのことを指します。

このモデルでは中間マージンや店舗の人件費を抑えることができるため、消費者に対して価値の高い商品をリーズナブルな価格で商品を提供できるというメリットがあるだけでなく、ブランドのメッセージが消費者にダイレクトに届けられるため、ロイヤルカスタマーを育てやすくなるというメリットもあります。

元々はアメリカのスタートアップ企業(特にアパレルやコスメ)がSNSを利用して自社の商品を発信し、ファンを集めることに成功したことで成熟してきたモデルですが、様々な業種でも応用できると言えます。ただし、D to Cを成功させるためには商品力だけでなく発信力(言い換えればマーケティング力)が必要です。

例えば、農産物やお酒、伝統工芸品など、すでに高い商品力がある地方産業などは、発信力を磨いてDtoCモデルに本気で取り組むことで成功するチャンスがあると言えるのではないでしょうか。

9.寄付する意義と恩恵を両立、「ふるさと納税型クラウドファンディング」

ECの発展系である「ふるさと納税」と「クラウドファンディング」、どちらも一般的に浸透・普及した感がありますが、近年、このふたつの制度を掛け合わせた「ふるさと納税型のクラウドファンディング」が登場し、広がりを見せています(ふるさと納税ポータルサイトのひとつ「ふるさとチョイス」は、これを「ガバメントクラウドファンディング®️(GCF™️)」と呼んでいます)。

従来のふるさと納税では名産品や食料品などの返礼品を目的に単純に現金を寄付する人が多いと思いますが、ふるさと納税型クラウドファンディングでは、各地方自治体が抱える様々な課題解決のための事業に共感・賛同した人が使い道を指定して寄付を行える形となっています。

歴史遺産の存続や足りない施設の建設など、寄付を募っている事業は多岐に渡っているため、ユーザーが寄付に明確な意義を感じることができるのが特徴です。

10.「オンラインフィッティング」の進化がファッションECの未来を創る

ファッションECの永遠の課題は、身に着ける洋服を手に取れないことです。そして、洋服はブランドごとにサイズ感が違うという問題があります。場合によっては同一ブランド同士の商品であっても、アイテムが違えば袖や裾の長さが違うこともあるでしょう。

それらの不安を完全に解消することが、ファッションECがさらに伸びるための「トリガー」であり、そう言う意味ではまだかなりのチャンスが眠っているとも言えます。

テクノロジーを駆使した「ZOZOスーツ」も、その課題へのひとつの回答でしたが、「実際に身に付けてみるとサイズ感が合わない」と言う声が多かったのも事実です。

それ以外にも、GAPのARフィッティングアプリ「Gap Dressing Room AR APP By Avametric」やバーチャサイズのオンラインフィッティングソリューションなど、「遠隔での試着体験」を提供するサービスは色々とありますが、そのバーチャサイズの発表によれば、オンラインフィッティングソリューションを導入したアパレルでは売上30%、リピート率に至っては40%もアップしたとのこと。
さらに返品率は30%も削減できたと言うことなので、今後テクノロジーのさらなる進化によってオンラインフィッティングの精度が上がれば、ファッションECの未来はかなり明るいのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。

これからの時代、もはや「EC」と「実店舗」を分けて考えることはナンセンスです。
消費者との接点すべてが購買ポイントと捉え、そこまでのコミュニケーションをどうやって構築するか、購買ポイントでいかに快適な体験を提供できるか。時代に遅れを取らないためにも、それらを徹底的に考えていく必要がありそうです。

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