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ECサイトのカゴ落ちする理由と防ぐ方法をもう一度考える【最新情報】

「なんでうちのECサイトはこんなにカゴ落ちするんだろう…何か対策を打たないと…」

と思っている方。カゴ落ちとはカゴに入ったまま商品が購入されないことを意味し、ECサイト全体の約70%にものぼります。裏を返すと、カゴ落ちは改善することで売上アップが望める、大きな可能性を秘めているのです。

とはいえ、カゴ落ちをどのように解決すればいいのかはわかりにくいですよね。

そこで、この記事では
  • そもそも「カゴ落ち」とは
  • カゴ落ちが起こる7つの原因と対策
の順にカゴ落ちを防ぐための方法について紹介します。

カゴ落ちはちょっとした工夫をするだけで防ぐことが可能です。

まずはこの記事でカゴ落ちを防ぐ方法について大まかにおさえましょう!

そもそも「カゴ落ち」とは

そもそもカゴ落ちとは、ECサイトのショッピングカートに商品が入ったまま購入されないことを意味します。

カゴ落ちの統計データ「31 Cart Abandonment Rate Statistics」によると「世界平均のカゴ落ち率は69.23%」とあり、カゴ落ちはEC業界全体における大きな問題です。

ECサイトを運営されている方だと、70%は普通のように思ってしまうかもしれません。しかし、年間で1億円の商品がカートに入っているとしてそのうち7000万円が購入されないままだとすると、いかに大きな機会損失の問題かお分かりいただけるかと思います。

売上アップにおいて新しいお客さまにサイトを訪れてもらうのも大切ですが、カゴ落ち率を下げることも同じくらい大切です。


続いては、カゴ落ちが起こる7つの原因と対策を紹介します。

1. カートに商品を入れたことを忘れてしまう→他のサイトへ離脱する際に、確認メッセージを見せる

1つ目は、カートに商品を入れたことを忘れてしまうことについてです。

原因:カートに商品を入れたことを忘れてしまう

「ショッピングカートに入れたはいいものの、他のサイトよりも価格が高かった…」という経験は誰しも1度はあるかと思います。インターネットで調べると欲しい商品が1番安いサイトはすぐに出てくるため、できるだけ安いサイトで買いたいと思うのは当然です。

また、Amazonなどの大手ECサイトと同じ値段の場合、安心感などから大手で購入しようという心理が働きます。他のECサイトと比べているうちに、カゴ落ちしてしまうことは多いです。

対策:他のサイトへ離脱する際に、確認メッセージを見せる

なんとなく商品をカゴに入れたお客さまがサイトから離脱するときに、カゴ落ちしている商品を確認するメッセージを見せる方法もあります。これがリマインドになり、

「カートに入れていたけど、買うのを忘れてた…見てたサイトを覚えてないし、1から探そう…」

と、お客さまが別サイトへ行くことを防ぐことになって、購入につながりやすくなります。

2. 今すぐに購入できるほどお金がない→カゴ落ちをしたお客さまへメールやプッシュ通知を送る

2つ目は今すぐに購入できるほどお金がない場合です。1つ目のようにサイトを離脱する際に確認メッセージを送ったとしても購入できませんよね。

原因:今すぐに購入できるほどお金がない

「欲しい!」と思ってカートに入れたはいいものの、今すぐに購入できるほどのお金がなく、結果としてカゴ落ちにつながることもあります。

あとから買おうと思っていても、時間がたって忘れてしまい、購入までいたらないことも少なくありません。

対策:カゴ落ちをしたお客さまへメールやプッシュ通知を送る

カゴ落ちしたお客さまに対して、
  • 会員の場合:数日後にメールで通知
  • 非会員の場合:ブラウザのプッシュ通知
のように、カゴ落ちしていることを伝える方法があります。

Webプッシュ通知の「Pushnate(プッシュネイト)」などを使えば、カゴ落ち・フォームからの離脱をしたお客さんへ通知することが可能です。また、カゴ落ちしている商品が値下げしたタイミングや、在庫が少なくなったタイミングでメールを送る方法もあり、それぞれ購入率アップにつながります。

3. 予想していなかった費用がかかった→消費税や送料などの追加コストは早めに伝えるサイトにする

購入画面まで進んだときに予想していない費用がかかるとわかり、結果カゴ落ちしてしまうこともあります。

原因:予想していなかった費用がかかった

いざ購入しようとしたときに、送料や消費税などの予想していない費用がかかるとわかり、結果として購入をやめてしまうこともあります。

商品の価格と実際に支払う代金のギャップは、できるだけセロに近づけておきたいものです。

対策:消費税や送料などの追加コストは早めに伝えるサイトにする

最後の確認画面で消費税や送料がかかっているとわかると、カゴ落ちにつながることは上記でお伝えしたとおりです。そのため、消費税や送料などのコストは早めに伝えるサイトにする必要があります。

基本は「売上が上がるサイト=お客さまにとって親切なサイト」です。使いやすいECサイトづくりを目指しましょう。

4. 購入までのプロセスが長すぎる→購入完了までの画面遷移を減らす

購入までに入力すべき情報が多いなど、プロセスが長すぎてカゴ落ちすることもあります。

原因:購入までのプロセスが長すぎる

一般的なECサイトであれば、購入までに
  • カートをクリック
  • お届け先を入力
  • 支払情報を入力
  • 確認画面
  • 完了画面
というステップを踏む必要があります。例えば入力すべき情報が多いなど、購入までのプロセスが長くて時間がかかりすぎてしまうとカゴ落ちにつながります。

対策:購入完了までの画面遷移を減らす

購入完了までの画面遷移を減らだけでも、カゴ落ちを防ぐことが可能です。例えば、先ほど紹介した
  • カートをクリック
  • お届け先を入力
  • 支払情報を入力
  • 確認画面
  • 完了画面
の遷移を
  • カートをクリック
  • 確認画面(お届け先・支払情報を入力)
  • 完了画面
とするだけでもカゴ落ち率は下がります。実は、入力すべき情報は変わっていないのですが、画面の遷移を減らすだけでもお客さまの離脱を防ぐことは可能です。

また細かい部分ですが、入力フォームにおいてバナーなどの無駄を省き、入力だけに集中できるようにする工夫もおすすめです。


5. 原因がわからないエラーが何度も出て、先に進めない→簡単に入力や決済ができるサービスを導入する

お客さまが情報を入力しているときにエラーが出て、先に進めなくなった結果カゴ落ちしてしまうケースもあります。

原因:原因がわからないエラーが何度も出て、先に進めない

「正しく入力できているはずなのに、よくわからないエラーが出て先にすすめない…」

という状態は、カゴ落ちを起こす原因です。例え他のサイトより商品が安かったとしても、入力に時間がかかっていてはお客さまは他のサイトで購入してしまいます。

対策:簡単に入力や決済ができるサービスを導入する

入力エラーは半角全角が違っていたり、ハイフンのあるなしであったりすることがほとんどです。

そこでPay PalAmazon Payなど、クレジットカード情報を入力しなくても決済できるサービスを導入することもカゴ落ち率を下げることにつながります。

LINE Pay楽天Payなど、国内の決済サービスも普及しつつあるので、こちらも検討してみてください。

また、Amazon Payでは住所の入力を省略することもできます。

Amazonのアカウントとひもづいているので、お客さまがAmazonへ流れる可能性がネックですが、面倒な入力をできる限り減らすことができると、その分カゴ落ち率は低くなるはずです。

Denys Prykhodov / Shutterstock.com



6. サイトが安全かどうか分からない→SSL証明書やサイト修正で安全性をアピールする

お客さまが住所などの個人情報を入力するときに「このサイトは安全なのかな…」と不安になってカゴ落ちすることもあります。

原因:サイトが安全かどうか分からない

ECサイトは住所やクレジットカード番号など、お客さまの個人情報を入力するサイトです。そのため、例えばSSL化されていないなど、安全かどうかわからないサイトでは購入をためらってしまいます。

カゴ落ちだけでなく、サイトの離脱率を上げてしまうことにもつながるので注意が必要です。

対策:SSL証明書やサイト修正で安全性をアピールする

サイトの安全性を証明する「SSL証明書」を取得し、リンク切れなどはすぐに修正することで、サイトの安全性をアピールしましょう。

これにより、お客さまは安心して買い物ができ、結果としてカゴ落ち率を下げることができます。


7. 不安や疑問がすぐに解決できない→FAQページへのリンクを見やすい位置に配置。チャットボットの導入

お客さまの不安や疑問がすぐに解決できず、結果としてカゴ落ちにいたることもあります。

原因:不安や疑問がすぐに解決できない

「あれ、この商品って送料がかかるのかな?でも、サイトを見てもよくわからない…」

など、お客さまが不安や疑問を持ったときにすぐ解決できる状態ではないと、結果としてカゴ落ちが増えます。実店舗ではすぐに店舗スタッフに質問することができますが、ECサイトではそれが難しいので、お客さま1人でも不安や疑問を解決できることが大切です。

対策:FAQページへのリンクを見やすい位置に配置。チャットボットの導入

お客さまのよくある疑問を解決するFAQページへのリンクを、サイトの見やすい位置に配置しましょう。また、質問に対してAIが自動で応答してくれるチャットボットを導入するのもおすすめです。

チャットボットについて詳しくは「チャットボットのEC活用方法、注目の集まるチャットボット+AI」をご一読ください!


カゴ落ちを防いで、ECサイトの売上アップへ

ここまでカゴ落ちについて原因と解決するための方法を紹介しました。

そもそもカゴ落ちとは、ECサイトのショッピングカートに商品が入ったまま購入されないことを意味し「31 Cart Abandonment Rate Statistics」によれば「世界平均のカゴ落ち率は69.23%」です。

そしてカゴ落ちの原因と対策を
  1. カートに商品を入れたことを忘れてしまう→他のサイトへ離脱する際に、確認メッセージを見せる
  2. 今すぐに購入できるほどお金がない→カゴ落ちをしたお客さまへメールやプッシュ通知を送る
  3. 予想していなかった費用がかかった→消費税や送料などの追加コストは早めに伝えるサイトにする
  4. 購入までのプロセスが長すぎる→購入完了までの画面遷移を減らす
  5. 原因がわからないエラーが何度も出て、先に進めない→簡単に入力や決済ができるサービスを導入する
  6. サイトが安全かどうか分からない→SSL証明書やサイト修正で安全性をアピールする
  7. 不安や疑問がすぐに解決できない→FAQページへのリンクを見やすい位置に配置。チャットボットの導入
の順に7つ紹介しました。

ECサイトにとって売上をアップする方法は、大きく分けて
  1. 新しいお客さまを集めて、買い物してもらう
  2. 今いるお客さまの購入率、購入金額をアップする
のどちらかです。カゴ落ちを改善することによって、今いるお客さまに買い物をしてもらいやすくなります。

まずは「カゴ落ちPick UP」Freeプランなどのツールを使って、カゴ落ちによるチャンスロスがどれくらいなのかを分析するところからはじめてみてください。


この記事を書いた人
佐々木ゴウ
大手Sierや、ECコンサルティング会社での経験を活かし、ファッションや食品などの各種商品ジャンルから、バックオフィス、ITインフラ系まで幅広く執筆が可能。webライティングの講師や、メディアコンサルティング、採用系メディアの編集長なども請け負っている。趣味は盆栽。