ECサイト構築方法と手順や費用|個人から会社まで【初心者でも簡単】
企業が「商品をインターネットで販売したい!」、「自社で顧客を囲い込みたい!」と考えるとき、楽天モールのようなモール型のECサイトに出店をしたり、自社でECサイト構築し運営することになります。また、リアル店舗を持つお客様は、オムニチャネル戦略で顧客とネットショップの接点を一元化しようという取り組みがなされています。
そうした場合に、自社でECサイト構築を行い、ネットショップを開業することになるでしょう。
そのECサイト構築には、すでに出来上がっているECのシステムを使ってECサイトを構築する方式や、なにもないところからECサイトを開発するという本格的な方法など、さまざまな方法があります。
自分が作りたいECサイト、運営したいネットショップを作るにはどのような方法がいいのか?メリットも踏まえて以下に4つのECサイト構築方式をお伝えしていきます!!
【目次】
それぞれの概要と費用の相場を紹介していきますね。
ASPはPC上にインストールすることなく、使用できるブラウザで利用することができます。提供されたサービスを月額でレンタルする形が多く、ネットショップ(ECサイト)に限らず、給与計算システムや販売管理システムなど、様々なシステムがWeb上で提供されています。
ASPでネットショップを構築すると、ソフトウェアやサーバーを管理しなくても良くなるので、ブラウザ上で簡単にEC管理・運用が可能です。
ASPだと常に最新の状態で使用可能なので、利用者はいつでも最新のネットショップを構築・運営することができます。ただ、ASP事業者自体がサービス停止をしてしまうと元も子もありません。
また、提供元から借りているシステムなので、
費用の相場は、初期費用が「0~数十万円」で、月々の費用が「数千円〜5万円ほど」です。
★ECサイトのクラウド対応についてはこちら
代表的なEC系のオープンソース例として、EC-CUBEが挙げられます。
EC-CUBEは「ASPサービスでは実現できない独自性の高いECサイト構築・リニューアルを支援するため、株式会社ロックオンのECサイト構築パッケージを誰でも無料で利用・改変できる「オープンソース」として公開したもの」とされています。
現在100万ダウンロードを突破し、推定22,000店舗以上で稼働されていると想定されています。
EC-CUBE等のオープンソースには、導入費用が要らないので誰でも無償で利用することができます。また、自社に技術者がいれば、カスタマイズ・構築も自由に行えるというところも大変魅力です。
しかし、無償ということはECサイト構築のソフトウェア提供会社との商契約は結ばれていないので、オープンソース本体側でバグが発生しても、提供している側には責任がないということになっています。
オープンソースが向いている会社は、
初期費用は「0円~数百万円」で、ランニングコストは「数千円~数百万円」です。
契約するサーバー代によっては、かなりのコストがかかることもあります。
パッケージ方式は、ECサイト構築において、必要な機能があらかじめついているパッケージソフトウェアをもとにカスタマイズをして開発する方式です。スクラッチの開発のように、ゼロベースから開発をするとなると莫大なコストがかかります。
しかしパッケージであれば、それよりもコストを抑えることが可能です。パッケージの最大の魅力はECサイト構築の基本機能が備わっているので、フルスクラッチに比べて安価で短期間でスクラッチ製品にも匹敵するECサイト構築ができるところです。
中~大規模のECサイトによく使われます。
コストを安く押さえられるものから、様々な機能がそろっているものまで価格はさまざまです。
費用は、初期に「数十万円~数千万円」で、月額で「数万円~数百万円」です。
代表的な例がEC-ORANGEです。
EC-ORANGEは、あらゆる基幹システムとの連携やマルチテナントを実現する多くの機能を実装。BtoCや法人取引(BtoB)に必要な、各種業界に特化した機能をカスタマイズ開発。さらに、現地の商習慣に順応した越境ECにも対応しています。大規模アクセスによる高負荷環境下でも安定したパフォーマンスを発揮し、優れた柔軟性でビジネスの成長とともに拡張する、高次元なECサイト構築を実現します。
https://ec-orange.jp/
オムニチャネルや越境ECに対応している、中規模から大規模企業向けのパッケージです。
(株)ライトオンや日本マイクロソフト(株)などが採用しています。
どのような要件も対応可能のうえ、自社の既存のシステムとの連携もできます。
しかし、紹介した4つの方式の中では最も費用と時間がかかります。大規模ECサイト構築の際や、技術力のある会社が独自にECサイト構築・開発を行う際に使われる方式です。インフラやサーバーも別途設計または用意をする必要があります。
初期費用では「一千万円以上」かつ月額で「数十万円以上」という費用がかかるため、資金力・技術力がある会社が用いる方法とも言えますね。
サイトの規模や必要なカスタマイズによって料金は変わりますが、見積もりをとって検討してみるのがベターですね。
「コストをかけず、かつスピーディに機能的なECサイトは用意できないの?」
と思っているかたには、パッケージが一番おすすめです。
どのような要件も対応可能のうえ、自社の既存のシステムとの連携もできます。
しかし、紹介した4つの方式の中では最も費用と時間がかかります。大規模ECサイト構築の際や、技術力のある会社が独自にECサイト構築・開発を行う際に使われる方式です。インフラやサーバーも別途設計または用意をする必要があります。
初期費用では「一千万円以上」かつ月額で「数十万円以上」という費用がかかるため、資金力・技術力がある会社が用いる方法とも言えますね。
「コストをかけず、かつスピーディに機能的なECサイトは用意できないの?」
と思っているかたには、パッケージが一番おすすめです。
★「規模別、ECサイト構築方式と初期費用の相場」も参考にしてみてください!
個人事業の場合、企業ほど莫大な資金があるわけではないケースがほとんどかと思います。その一方、社内会議や他部署との連携といった要素がなく、決断や決済が早いというメリットがあるかもしれません。
スピーディで小回りのきく個人事業のECサイト構築におすすめの方式は、ASPやパッケージです。定型的な小規模サイトを希望するのであれば、ASPのスピード感とコストは個人事業にふさわしいといえるでしょう。専門知識があればオープンソース方式でも思い通りのサイトが構築できるかもしれませんが、サポート面やバグへの対応などに若干不安が残るのも事実です。
自由度の高いサイト構築を計画するのであれば、カスタマイズしやすいパッケージがオススメです。
また潤沢な資金があり、運用に長期的な計画が立てられるのであれば、フルスクラッチで細部まで満足いくカスタマイズを求めるのも良いでしょう。
パッケージ方式であれば、ある程度のフォーマットを元にスピード感のある構築が期待できます。また、丁寧な見積もりによってカスタマイズの度合いを調整し、企業主体のスケジュールで構築できるのでオススメです。
ECサイト構築について概要の知識を得たところで、今度は市場におけるEC化、つまりネットとリアル(実店舗)の全商取引における電子取引分の数字をみてみたいと思います。
EC化率によって、ECサイトの市場規模が分かります。
分野別にみると、アパレル産業のEC化率は高く11.54%となりました。アパレル全商取引14兆2,582億円のうち、ECサイトなどによっておこなわれる電子取引は1兆6,454億円です。
さらに生活雑貨、家具、インテリアの分野におけるEC化率は20.40%で、2割を超える取引がECだったことが公表されています。
また、実店舗受け取りなどリアルとECの垣根を取り去るオムニチャネル化によって、ECに関連する売上がリアルへと計上されるケースが多くなってきたことも、考慮にいれる必要があります。
サービス系分野は、4兆9.014億円(2015年)、5兆3,532億円(2016年)、5兆9,568億円(2017年)と順調にその規模を拡大しています。伸び率も2015年〜2016年では9.2%、2016年〜2017年では11.3%となっています。
デジタル系分野は、物販系、サービス系と比較すると規模は大きくありません。しかし、1兆6,334億円(2015年)、1兆7,782億円(2016年)、1兆9,478億円(2017年)と確実な成長を続け、2016年〜2017年の伸び率も9.5%をマークしています。
BtoBのEC化率は、29.6%(2017年)で、前年比1.3%増です。ちなみに、この経済産業省が公表したデータはEDI(Electronic Data Interchange/電子データ交換)における取引と区別されていないため、実際のEC化率はこれよりも多いのではないかという見方が一般的です。
BtoBを分類別に見ると、EC化率が特に高いのは食品や各種機器、輸送用機械などを扱う製造業です。
日本は、世界と比較すると相対的にEC利用者数が少ないとされています。
EC市場のポテンシャル、EC化率ともにトップを走るのは中国で、世界第2位が米国、続いてイギリスや韓国、ドイツなどが続いています。
5~10%という日本のEC化率の成長見込みは、世界的にみると米国、ドイツなどと同等とされています。
さらに、近年急速にインフラの整備が進む新興国も、小規模ながら目覚ましい成長を遂げており、数年単位で飛躍的にEC化率が上昇する可能性を秘めています。特に、人口の多いインドは、EC市場も急速に発展すると予測されており、2024年には日本を抜いて、アジア太平洋第2位、世界第4位のEC市場規模となるのではないかと専門家はみています。
ここからは、その4つの方法を成功させるためにベストな方法を4つに分けてご紹介致します。
ぜひ、ECサイト構築の際はご参考にしてください。
買いたい時に買いたい物を買える状況を実現しておくことで、ECサイトとしての集客と売上を最大化することができ、
ユーザビリティの観点からもベストな方法です。
こうした方法を実現できるパッケージが、店舗とECのポイントを統合したり、ネット注文からの店舗受取・店舗取り置き予約を可能にするなど、オムニチャネルを複数企業ではなく1企業の1オペレーションで実現できるのがEC-ORANGEです。
そうした状況で、対処できるECサイト構築パッケージは意外と少ないのが実態です。
しかし、これを実現できるかどうかという要望が圧倒的に多いのも事実です。
短期間・低コストでのスモールスタートが可能なパッケージを選択し、事業の拡大に従って大規模ECへとリプレースしていくことで対応していきます。
実績の数だけでなく、構築したいECサイトに合っているのかを確認するのが、重要です。
多くのECサイトは構築後ソースコードが開示されていないいわゆるベンダーロックインがされた状態のため、つどECサイト構築事業者に問い合わせて作業してもらうため、面倒でありかつ改修に時間がかかるという課題があります。
しかし、ソースコードを開示されているベンダーロックインがされていない状況であれば、社内にシステム担当者がいる場合にはすぐに改修し時流に合わせて対処することもできるため便利です。
求める完成図を文書化したものは「RFP(Request for Proposal=提案依頼書)」といい、開発会社と目標を共有するために使われます。
この段階で、予算やスケジュールについても決めておきます。
予算は、初期構築の費用だけでなく、月額費用や保守にかかる費用といったランニングコストについても決めておく必要があります。
スケジュールは、ECサイトをいつまでに開きたいかという運用開始時期を決めます。自由度の高いサイトや大規模なリニューアルをおこなう場合は、かなり時間がかかることもあります。余裕をもって無理のないスケジュールを設定することが大切です。
作成したRFPをコンペ参加企業に送付し、提案を募集します。決定に際しては、予算だけでなくスケジュールなどにも注目して選びましょう。
依頼する開発会社を決定したら、今度はその企業と「要件定義」をおこないます。
要件定義は、ECサイトのシステム構築をおこなう際の必要な機能や内容を明らかにし、双方の認識を一致させる作業です。
会議を複数重ねてシステムの仕様を決定することになるので、過程については議事録を残し、解釈違いがないように気をつけたいところです。まとまった内容は、「要件定義書」として書面化し、双方が所持します。
この時に、サーバ会社も決定します。ECサイトの取り扱う商品数、会員数、サイトの閲覧数(PV数)によって必要な容量が違うため、分からない時には開発会社とも協議しながら選定すると良いでしょう。必要に応じて、デザイン会社や決済代行会社も決定し、ECサイト構築の準備を進めていきます。
★「ECサイトにおける決済方法の種類」も参考にしてみてくださいね。
その間に依頼した側がおこなうことは、次のようになります。
これらのステップで確認すべき項目をまとめたチェックシートを無料で公開しています。ぜひECサイト構築にお役立てください。
また、無料でECサイトを構築する方法についても解説します。
また、こうしてみると自由自在にカスタマイズ可能なフルスクラッチは、ほかの方式に比べて桁違いの費用がかかることが分かるかと思います。
構築したいサイトを具体的に思い描き、完成図に合わせた方式を採用することが大切です。
オープンソースやWordpressの無料プラグインを使う方法は、構築自体が無料でも、サーバー代とドメイン料がかかります。サーバー代は月額レンタルや年間レンタルがあり、スペックやセキュリティの信頼度によって価格が変わってきます。
安いサーバーはセキュリティが弱く、情報の抜き取り、サイト改ざんなどの被害を受けるリスクが高まるため、結果的にかなりの費用をかけて構築することになるでしょう。
では、Yahooショッピングへの出店と、無料ASPにはどのようなコストがかかるのでしょうか?答えは、どちらも商品ごとにかかる「決済手数料」です。
パーセンテージは決済方法によって違いがありますが、決済金額の3.0%~4.48%ほどです。また、Tポイント発行にかかる原資、アフィリエイト成功報酬原資、手数料の負担もあります。
Yahooショッピングへの出店は、4つの方法のうちではもっとも集客力が高く、大きな収益を見込める方法ではあります。
ただ、手数料が比較的高いため、月額費用で考えるともっとも高コストの出店方法といえるかもしれません。
これらのASPは初期費用、月次費用ともに0円で、気軽にウェブショップを開けることが謳い文句になっています。ですが、恒久的に無料で使えるわけではもちろんなく、「決済手数料」がかかります。
決済手数料は、商品が売れるごとに支払います。使用するASPや商品の価格によって違いはありますが、商品価格の3〜5%が相場です。
例として、先に挙げた2つの無料ASPの手数料を確認してみましょう。
BASEかんたん決済手数料(3.6%+40円)
サービス利用料(1回の注文の3%)
以下の例を参考に、BASEでECサイトを開設した場合の手数料を計算してみてください。
無料ASPによって違いはありますが、ざっくり計算すると注文1,000円あたり30〜50円程度の決済手数料がかかります。
この決済手数料が無料ASPベンダーの収益源であり、ユーザーに対して無料でASPを提供できる動力源となっています。
無料ASPは「売れない限り費用0円」であって、商品が売れるたびに利用料を支払っているわけです。
しかし、月額1,000円程度のオプション料金によって、無制限に商品を並べることができたり、独自ドメイン名の取得、アクセス解析機能の解放などをおこなうことができるサービスもあります。
自社商品に合ったECサイトを構築するには、やはり初期費用、月額費用をそれなりに予算として用意する必要が出てくるでしょう。
開発会社に見積もりを依頼することで、予算の範囲でできること、できないことは見えてきます。売上を上げるためには適切な予算を組んで、PV数の増加、購入へのリーチなどを達成するECサイトを構築することをオススメします。
ECサイトを構築したあとのことが書かれているので、早めに目を通しておきたいものです。
「ECサイトのコンテンツを作るのはいいけど、中身をどんなふうに書いたらいいんだろう…」
と悩んでいるかたはご一読ください。
筆者が実際につくったアプリを事例として、現場で使ったノウハウを紹介しています。
これから新規でECサイトを作るなら読んで損はしませんよ。
ECサイト構築の際には、本記事を参考にしていただければ幸いです。
そうした場合に、自社でECサイト構築を行い、ネットショップを開業することになるでしょう。
そのECサイト構築には、すでに出来上がっているECのシステムを使ってECサイトを構築する方式や、なにもないところからECサイトを開発するという本格的な方法など、さまざまな方法があります。
自分が作りたいECサイト、運営したいネットショップを作るにはどのような方法がいいのか?メリットも踏まえて以下に4つのECサイト構築方式をお伝えしていきます!!
【目次】
- ECサイト構築方式、それぞれの特徴
- 1:ASP
- 2:オープンソース
- 3:パッケージ
- ECサイト構築のパッケージ比較
- 4:フルスクラッチ
- 作成の参考にしたいECサイト構築方式の比較
- サイト構築前に知っておきたいEC化の実情:国内外の市場におけるEC化
- ECサイト構築を成功させる4つの法則
- 法則1:ネット×リアル(O2O、オムニチャネル)を実現できるパッケージを選ぶ
- 法則2:スモールスタートが可能なパッケージを選ぶ
- 法則3:導入実績が豊富なパッケージを選択する
- 法則4:ベンダーロックインされず、自社で管理・内製化できるパッケージを選択する
- ECサイト構築の手順
- 1:検討
- 2:決定
- 3:運用準備
- ECサイト構築の費用について
- 無料でECサイトを構築する4つの方法
- ECサイト構築をするなら読んでおきたい本3冊
ECサイト構築方式、それぞれの特徴
企業がネットショップを開業するにあたっては、主に「ASP」「オープンソース」「パッケージ」「フルスクラッチ」の4つの方式が採用されています。それぞれの概要と費用の相場を紹介していきますね。
ASP
ASP(Application Service Provider)とは、業務用のアプリケーションのソフトを、サービスとしてネットワーク経由で提供すること、またはその事業者のことを言います。ASPはPC上にインストールすることなく、使用できるブラウザで利用することができます。提供されたサービスを月額でレンタルする形が多く、ネットショップ(ECサイト)に限らず、給与計算システムや販売管理システムなど、様々なシステムがWeb上で提供されています。
ASPでネットショップを構築すると、ソフトウェアやサーバーを管理しなくても良くなるので、ブラウザ上で簡単にEC管理・運用が可能です。
ASPだと常に最新の状態で使用可能なので、利用者はいつでも最新のネットショップを構築・運営することができます。ただ、ASP事業者自体がサービス停止をしてしまうと元も子もありません。
また、提供元から借りているシステムなので、
- テンプレートの数
- カスタイマイズの範囲
費用の相場は、初期費用が「0~数十万円」で、月々の費用が「数千円〜5万円ほど」です。
★ECサイトのクラウド対応についてはこちら
メリット
- 費用が安く、手軽に始められる。
- あらかじめ一通り機能が揃っているので、すぐにECサイトを始められ、サポートなども手厚い。
- ネットワークを介して利用するため、自社のサーバへのインストール・構築などが不要。
デメリット
- 機能や容量に制限がある。
- 顧客情報を抽出、保存できないことが多い。
- 自社の業務フローに合わせた構築・カスタマイズが不可。
- デザインの自由度が低い。
オープンソース
インターネット上で公開されているという意味の「オープンソース」は、ライセンス費用がかからず、デザイン・カスタマイズが自由な点がメリットです。誰でも無償で改変ができます。代表的なEC系のオープンソース例として、EC-CUBEが挙げられます。
EC-CUBEは「ASPサービスでは実現できない独自性の高いECサイト構築・リニューアルを支援するため、株式会社ロックオンのECサイト構築パッケージを誰でも無料で利用・改変できる「オープンソース」として公開したもの」とされています。
現在100万ダウンロードを突破し、推定22,000店舗以上で稼働されていると想定されています。
EC-CUBE等のオープンソースには、導入費用が要らないので誰でも無償で利用することができます。また、自社に技術者がいれば、カスタマイズ・構築も自由に行えるというところも大変魅力です。
しかし、無償ということはECサイト構築のソフトウェア提供会社との商契約は結ばれていないので、オープンソース本体側でバグが発生しても、提供している側には責任がないということになっています。
オープンソースが向いている会社は、
- オープンソースが持つリスクを承知の上コストを抑えたい会社
- 自社のシステムを保守・開発して内製でECサイトの構築も行い、自ら保守・運営したい会社
- サーバーを自前で用意しなければならない
- バグがあった際の対応
初期費用は「0円~数百万円」で、ランニングコストは「数千円~数百万円」です。
契約するサーバー代によっては、かなりのコストがかかることもあります。
メリット
- スクラッチ(独自開発)と比較して費用が安くECサイトを構築でき、手軽に始めることができる
- 販売額や商品数における従量課金がない
- 予め一通り機能がそろっているので、すぐにECサイトを始められる
- 拡張性がある
- サービス提供会社のサービス利用停止のリスクが少ない
デメリット
- バグが起きた場合の責任は自社で行う必要がある
- セキュリティー上の問題が発生する場合が多い
- 保守やバージョンの寿命が早い傾向がある
パッケージ
パッケージとは、ある程度開発で作りこまれたフレームワークをもとにECサイトを構築したものです。カスタマイズが必要な中・大規模のECサイト構築によく使われている方式です。パッケージ方式は、ECサイト構築において、必要な機能があらかじめついているパッケージソフトウェアをもとにカスタマイズをして開発する方式です。スクラッチの開発のように、ゼロベースから開発をするとなると莫大なコストがかかります。
しかしパッケージであれば、それよりもコストを抑えることが可能です。パッケージの最大の魅力はECサイト構築の基本機能が備わっているので、フルスクラッチに比べて安価で短期間でスクラッチ製品にも匹敵するECサイト構築ができるところです。
中~大規模のECサイトによく使われます。
コストを安く押さえられるものから、様々な機能がそろっているものまで価格はさまざまです。
費用は、初期に「数十万円~数千万円」で、月額で「数万円~数百万円」です。
代表的な例がEC-ORANGEです。
EC-ORANGEは、あらゆる基幹システムとの連携やマルチテナントを実現する多くの機能を実装。BtoCや法人取引(BtoB)に必要な、各種業界に特化した機能をカスタマイズ開発。さらに、現地の商習慣に順応した越境ECにも対応しています。大規模アクセスによる高負荷環境下でも安定したパフォーマンスを発揮し、優れた柔軟性でビジネスの成長とともに拡張する、高次元なECサイト構築を実現します。
https://ec-orange.jp/
メリット
- カスタマイズが柔軟で拡張性が高い
- 他システムとの連携が可能
- デザインが自由
- スクラッチに比べて費用が安い
- アクセスの多い中・大規模のECサイト構築に対応
デメリット
- インフラやサーバー環境の用意が必要
- バージョンアップに費用がかかる
- 自社の独自業務に対応するにはカスタマイズが必要なことがある
ECサイト構築のパッケージ比較
大手がリリースしているパッケージについて、かんたんに紹介します。- 利用企業帯
- オムニチャネル/越境ECへの対応
- POS連携
EC-ORANGE
EC-ORANGEは、960社以上の導入実績をもつパッケージです。ECとリアル(実店舗)をはじめとするあらゆる情報を一元管理できます。- 利用企業帯:中規模〜大企業
- オムニチャネル/越境ECへの対応:○
- POS連携:○
ecbeing
ecbeingも、導入実績950社以上のノウハウ豊富なパッケージです。オムニチャネルや越境ECに対応している、中規模から大規模企業向けのパッケージです。
- 利用企業帯:中〜大企業
- オムニチャネル/越境ECへの対応:○
- POS連携:○
w2Commerce
パッケージでありながら、柔軟なカスタマイズができることを特徴としています。(株)ライトオンや日本マイクロソフト(株)などが採用しています。
- 利用企業帯:中〜大企業
- オムニチャネル/越境ECへの対応:○
- POS連携:○
COMPANY EC
豊富な機能を初めからパッケージに入れ込むことで、追加コストをかけないECを提供しています。初期の段階でコストの見通しを立てたい場合に便利です。- 利用企業帯:中〜大企業
- オムニチャネル/越境ECへの対応:○
- POS連携:
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、システムやソフトウェアの開発において、既存の仕組みやソフトウェアなどを一切利用せずに0から新規でECサイト構築をおこなう方式です。どのような要件も対応可能のうえ、自社の既存のシステムとの連携もできます。
しかし、紹介した4つの方式の中では最も費用と時間がかかります。大規模ECサイト構築の際や、技術力のある会社が独自にECサイト構築・開発を行う際に使われる方式です。インフラやサーバーも別途設計または用意をする必要があります。
初期費用では「一千万円以上」かつ月額で「数十万円以上」という費用がかかるため、資金力・技術力がある会社が用いる方法とも言えますね。
メリット
- 要件をすべて満たした構築・開発が可能
- 仕様変更に柔軟に対応することができる
デメリット
- 価格が高い
- ECサイト構築・開発に膨大な時間がかかる
ECサイトをつくる4つの方法~ここまでのまとめ~
ECサイトをつくるには、4つの方法がありました。- レンタルでスピードは最速、しかし制約が多い「ASP」
- 公開されているソフトで、リスクもあるが自由な「オープンソース」
- ECサイトのベースがあり、カスタマイズも思い通りの「パッケージ」
- 自由度は高いが、資金や技術が必要な「フルスクラッチ」
サイトの規模や必要なカスタマイズによって料金は変わりますが、見積もりをとって検討してみるのがベターですね。
「コストをかけず、かつスピーディに機能的なECサイトは用意できないの?」
と思っているかたには、パッケージが一番おすすめです。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、システムやソフトウェアの開発において、既存の仕組みやソフトウェアなどを一切利用せずに0から新規でECサイト構築をおこなう方式です。どのような要件も対応可能のうえ、自社の既存のシステムとの連携もできます。
しかし、紹介した4つの方式の中では最も費用と時間がかかります。大規模ECサイト構築の際や、技術力のある会社が独自にECサイト構築・開発を行う際に使われる方式です。インフラやサーバーも別途設計または用意をする必要があります。
初期費用では「一千万円以上」かつ月額で「数十万円以上」という費用がかかるため、資金力・技術力がある会社が用いる方法とも言えますね。
メリット
- 要件をすべて満たした構築・開発が可能
- 仕様変更に柔軟に対応することができる
デメリット
- 価格が高い
- ECサイト構築・開発に膨大な時間がかかる
ECサイトをつくる4つの方法~ここまでのまとめ~
ECサイトをつくるには、4つの方法がありました。- レンタルでスピードは最速、しかし制約が多い「ASP」
- 公開されているソフトで、リスクもあるが自由な「オープンソース」
- ECサイトのベースがあり、カスタマイズも思い通りの「パッケージ」
- 自由度は高いが、資金や技術が必要な「フルスクラッチ」
「コストをかけず、かつスピーディに機能的なECサイトは用意できないの?」
と思っているかたには、パッケージが一番おすすめです。
★「規模別、ECサイト構築方式と初期費用の相場」も参考にしてみてください!
作成の参考にしたいECサイト構築方式の比較
ECサイトを構築する4つの方式について基本をおさえたところで、今度はこれらを比較してみましょう。個人でECサイトを構築する場合
まずは、個人事業者がECサイトを構築しようとする場合です。個人事業の場合、企業ほど莫大な資金があるわけではないケースがほとんどかと思います。その一方、社内会議や他部署との連携といった要素がなく、決断や決済が早いというメリットがあるかもしれません。
スピーディで小回りのきく個人事業のECサイト構築におすすめの方式は、ASPやパッケージです。定型的な小規模サイトを希望するのであれば、ASPのスピード感とコストは個人事業にふさわしいといえるでしょう。専門知識があればオープンソース方式でも思い通りのサイトが構築できるかもしれませんが、サポート面やバグへの対応などに若干不安が残るのも事実です。
自由度の高いサイト構築を計画するのであれば、カスタマイズしやすいパッケージがオススメです。
企業でECサイトを構築する場合
企業でECサイトを構築する場合、会社の規模によってふさわしい方式は異なるでしょう。小規模な会社でも専門の部署があり人員を多く割り当てられるのであれば、オープンソース方式でもクオリティの高いサイトが構築できる可能性があります。また潤沢な資金があり、運用に長期的な計画が立てられるのであれば、フルスクラッチで細部まで満足いくカスタマイズを求めるのも良いでしょう。
パッケージ方式であれば、ある程度のフォーマットを元にスピード感のある構築が期待できます。また、丁寧な見積もりによってカスタマイズの度合いを調整し、企業主体のスケジュールで構築できるのでオススメです。
サイト構築前に知っておきたいEC化の実情:国内外の市場におけるEC化
実際のところ、小売業のEC化率はどのような状況なのでしょうか?ECサイト構築について概要の知識を得たところで、今度は市場におけるEC化、つまりネットとリアル(実店舗)の全商取引における電子取引分の数字をみてみたいと思います。
EC化率によって、ECサイトの市場規模が分かります。
国内市場におけるサイト構築:EC化
2017年の経済産業省データによると、BtoC物販系分野のEC化率は5.79%です。市場規模は16兆5,054億円(前年比91%増)でした。分野別にみると、アパレル産業のEC化率は高く11.54%となりました。アパレル全商取引14兆2,582億円のうち、ECサイトなどによっておこなわれる電子取引は1兆6,454億円です。
さらに生活雑貨、家具、インテリアの分野におけるEC化率は20.40%で、2割を超える取引がECだったことが公表されています。
・経済産業省 電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめましたつまり、物販系分野のEC化率5.79%という数字は、10~20%の高いEC化率を記録する業界がある一方、EC化が充分になされていないカテゴリがあるために算出された数字とみることができるでしょう。
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001.html
また、実店舗受け取りなどリアルとECの垣根を取り去るオムニチャネル化によって、ECに関連する売上がリアルへと計上されるケースが多くなってきたことも、考慮にいれる必要があります。
サービス系分野は、4兆9.014億円(2015年)、5兆3,532億円(2016年)、5兆9,568億円(2017年)と順調にその規模を拡大しています。伸び率も2015年〜2016年では9.2%、2016年〜2017年では11.3%となっています。
デジタル系分野は、物販系、サービス系と比較すると規模は大きくありません。しかし、1兆6,334億円(2015年)、1兆7,782億円(2016年)、1兆9,478億円(2017年)と確実な成長を続け、2016年〜2017年の伸び率も9.5%をマークしています。
BtoBのEC化率は、29.6%(2017年)で、前年比1.3%増です。ちなみに、この経済産業省が公表したデータはEDI(Electronic Data Interchange/電子データ交換)における取引と区別されていないため、実際のEC化率はこれよりも多いのではないかという見方が一般的です。
BtoBを分類別に見ると、EC化率が特に高いのは食品や各種機器、輸送用機械などを扱う製造業です。
- 食品:53.6%(2017年)
- 電気/情報関連機器:52.4%(2017年)
- 輸送用機械:61.1%(2017年)
世界の市場におけるサイト構築:EC化
経済産業省が公開した通商白書2018により、世界でもEC市場は依然として拡大傾向にあることが発表されました。このまま年平均で14.9%の成長を続け、2026年までに9.7兆ドルにまで拡大するのではないかと見られています。日本は、世界と比較すると相対的にEC利用者数が少ないとされています。
EC市場のポテンシャル、EC化率ともにトップを走るのは中国で、世界第2位が米国、続いてイギリスや韓国、ドイツなどが続いています。
5~10%という日本のEC化率の成長見込みは、世界的にみると米国、ドイツなどと同等とされています。
さらに、近年急速にインフラの整備が進む新興国も、小規模ながら目覚ましい成長を遂げており、数年単位で飛躍的にEC化率が上昇する可能性を秘めています。特に、人口の多いインドは、EC市場も急速に発展すると予測されており、2024年には日本を抜いて、アジア太平洋第2位、世界第4位のEC市場規模となるのではないかと専門家はみています。
ECサイト構築を成功させる4つの法則
ここまでECサイトを構築する4つの方法をご紹介してきました。ここからは、その4つの方法を成功させるためにベストな方法を4つに分けてご紹介致します。
ぜひ、ECサイト構築の際はご参考にしてください。
法則1:ネット×リアル(O2O、オムニチャネル)を実現できるパッケージを選ぶ
単なるECサイト構築を選択するのではなく、より多くのチャネルからお客様が購買できる状況を作り出し、買いたい時に買いたい物を買える状況を実現しておくことで、ECサイトとしての集客と売上を最大化することができ、
ユーザビリティの観点からもベストな方法です。
こうした方法を実現できるパッケージが、店舗とECのポイントを統合したり、ネット注文からの店舗受取・店舗取り置き予約を可能にするなど、オムニチャネルを複数企業ではなく1企業の1オペレーションで実現できるのがEC-ORANGEです。
法則2:スモールスタートが可能なパッケージを選ぶ
立ち上げまでを急ぎたい場合やスタート予算が少ないという場合は、意外に多いのではないでしょうか。そうした状況で、対処できるECサイト構築パッケージは意外と少ないのが実態です。
しかし、これを実現できるかどうかという要望が圧倒的に多いのも事実です。
短期間・低コストでのスモールスタートが可能なパッケージを選択し、事業の拡大に従って大規模ECへとリプレースしていくことで対応していきます。
法則3:導入実績が豊富なパッケージを選択する
導入実績が抱負で様々な業種・業態で幅広くECサイトを構築しているECパッケージなら、様々な要望にも応えてきたという点と、業種や業態に合わせたカスタマイズなどもしてきた実績が豊富なため、これからやろうとしているECサイト構築のパターンに柔軟に対応してくれる可能性が高いです。実績の数だけでなく、構築したいECサイトに合っているのかを確認するのが、重要です。
法則4:ベンダーロックインされず、自社で管理・内製化できるパッケージを選択する
たとえば、ECサイト構築後にカスタマイズをしたいという社内要望が発生したり、メンテナンスをする必要が発生した場合に、多くのECサイトは構築後ソースコードが開示されていないいわゆるベンダーロックインがされた状態のため、つどECサイト構築事業者に問い合わせて作業してもらうため、面倒でありかつ改修に時間がかかるという課題があります。
しかし、ソースコードを開示されているベンダーロックインがされていない状況であれば、社内にシステム担当者がいる場合にはすぐに改修し時流に合わせて対処することもできるため便利です。
ECサイト構築の手順
ECサイト構築の手順は、大きく3つの工程に分けることができます。- 検討
- 決定
- 運用準備
1、検討
「検討」は、どのようなサイトを構築したいのか、またどのようなサイトが必要なのかを第三者にも分かるようにあらわすことです。求める完成図を文書化したものは「RFP(Request for Proposal=提案依頼書)」といい、開発会社と目標を共有するために使われます。
この段階で、予算やスケジュールについても決めておきます。
予算は、初期構築の費用だけでなく、月額費用や保守にかかる費用といったランニングコストについても決めておく必要があります。
スケジュールは、ECサイトをいつまでに開きたいかという運用開始時期を決めます。自由度の高いサイトや大規模なリニューアルをおこなう場合は、かなり時間がかかることもあります。余裕をもって無理のないスケジュールを設定することが大切です。
2、決定
事業者側が構築したいECサイトについて詳細を検討し終わったら、依頼する開発会社を決定します。場合によっては開発会社を選定するためにコンペを開催することもあるでしょう。作成したRFPをコンペ参加企業に送付し、提案を募集します。決定に際しては、予算だけでなくスケジュールなどにも注目して選びましょう。
依頼する開発会社を決定したら、今度はその企業と「要件定義」をおこないます。
要件定義は、ECサイトのシステム構築をおこなう際の必要な機能や内容を明らかにし、双方の認識を一致させる作業です。
会議を複数重ねてシステムの仕様を決定することになるので、過程については議事録を残し、解釈違いがないように気をつけたいところです。まとまった内容は、「要件定義書」として書面化し、双方が所持します。
この時に、サーバ会社も決定します。ECサイトの取り扱う商品数、会員数、サイトの閲覧数(PV数)によって必要な容量が違うため、分からない時には開発会社とも協議しながら選定すると良いでしょう。必要に応じて、デザイン会社や決済代行会社も決定し、ECサイト構築の準備を進めていきます。
★「ECサイトにおける決済方法の種類」も参考にしてみてくださいね。
3、運用準備
開発会社と「要件定義」を済ませたら、開発会社はECサイト構築に着手します。その間に依頼した側がおこなうことは、次のようになります。
- 特定商取引法の表記
- プライバシーポリシーの作成
- メールフォーマットの作成
- データの移行と登録
- 運用のための教育と研修
これらのステップで確認すべき項目をまとめたチェックシートを無料で公開しています。ぜひECサイト構築にお役立てください。
ECサイト構築の費用について
ECサイト構築の費用は、方式によってかなり違いがあります。どの方式にいくらくらいの費用が必要になるのか、概算をみてみましょう。また、無料でECサイトを構築する方法についても解説します。
方式別のECサイト構築費用
おおまかな費用ではありますが、方式によって次のようになります。- ASP‥‥‥‥‥‥‥ 初期費用:0~数十万円
- オープンソース‥‥初期費用:0~数百万円
- パッケージ‥‥‥‥初期費用:数十万~数千万円
- フルスクラッチ‥‥初期費用:一千万円~
- ASP‥‥‥‥‥‥‥ 月額:数千~5万円
- オープンソース‥‥月額:数千~数百万円
- パッケージ‥‥‥‥月額:数万~数百万円
- フルスクラッチ‥‥月額:数十万円~
また、こうしてみると自由自在にカスタマイズ可能なフルスクラッチは、ほかの方式に比べて桁違いの費用がかかることが分かるかと思います。
構築したいサイトを具体的に思い描き、完成図に合わせた方式を採用することが大切です。
無料でECサイトを構築する4つの方法
ECサイトを無料で開設するには、次の4つの方法があります。- オープンソースでECサイトを作る
- WordPressでECサイトプラグイン(無料)を使う
- Yahooショッピングに出店する
- 無料ASPを使う
オープンソースやWordpressの無料プラグインを使う方法は、構築自体が無料でも、サーバー代とドメイン料がかかります。サーバー代は月額レンタルや年間レンタルがあり、スペックやセキュリティの信頼度によって価格が変わってきます。
安いサーバーはセキュリティが弱く、情報の抜き取り、サイト改ざんなどの被害を受けるリスクが高まるため、結果的にかなりの費用をかけて構築することになるでしょう。
では、Yahooショッピングへの出店と、無料ASPにはどのようなコストがかかるのでしょうか?答えは、どちらも商品ごとにかかる「決済手数料」です。
Yahooショッピングにおける決済手数料
Yahooショッピングは、出店すること自体は無料で、月額の利用料などもかかりません。ですが、商品が売れるごとに決済手数料がかかります。パーセンテージは決済方法によって違いがありますが、決済金額の3.0%~4.48%ほどです。また、Tポイント発行にかかる原資、アフィリエイト成功報酬原資、手数料の負担もあります。
Yahooショッピングへの出店は、4つの方法のうちではもっとも集客力が高く、大きな収益を見込める方法ではあります。
ただ、手数料が比較的高いため、月額費用で考えるともっとも高コストの出店方法といえるかもしれません。
無料ASPにおける決済手数料
無料で開設できるASPには「BASE」や「STORE.jp」などがあります。これらのASPは初期費用、月次費用ともに0円で、気軽にウェブショップを開けることが謳い文句になっています。ですが、恒久的に無料で使えるわけではもちろんなく、「決済手数料」がかかります。
決済手数料は、商品が売れるごとに支払います。使用するASPや商品の価格によって違いはありますが、商品価格の3〜5%が相場です。
例として、先に挙げた2つの無料ASPの手数料を確認してみましょう。
BASEの場合
BASEの場合は、かんたん決済手数料とサービス利用料がそれぞれかかります。BASEかんたん決済手数料(3.6%+40円)
サービス利用料(1回の注文の3%)
以下の例を参考に、BASEでECサイトを開設した場合の手数料を計算してみてください。
例:商品5,000円・送料780円(合計5,780円)の注文の場合
手数料:5,780円×3.6%+4=248円
利用料:5,780円×3%=173円
売上:5,780円-(248-173)円=5,359円
STORE.jpの場合
「STORE.jp」の場合は、決済方法の違いやオプション料金があるため、金額を例として挙げずに、かかる費用を紹介します。決済手数料5%
Amazon Pay利用の場合4%
コンビニ・キャリア決済の場合、別途支払い手数料200円(購入者負担)あり
オプション手数料(翌日振込手数料1.5〜3.5%/倉庫サービス1商品19円〜)
無料ASPによって違いはありますが、ざっくり計算すると注文1,000円あたり30〜50円程度の決済手数料がかかります。
この決済手数料が無料ASPベンダーの収益源であり、ユーザーに対して無料でASPを提供できる動力源となっています。
無料ASPは「売れない限り費用0円」であって、商品が売れるたびに利用料を支払っているわけです。
機能拡張は1,000円程度のオプション料金でできる
これらの無料ASPはフォーマットが決められており、無料のままでは自由にカスタマイズをおこなうことはできません。また、ショップに並べる商品数が限定されることもあります。しかし、月額1,000円程度のオプション料金によって、無制限に商品を並べることができたり、独自ドメイン名の取得、アクセス解析機能の解放などをおこなうことができるサービスもあります。
自社商品に合ったECサイトを構築するには、やはり初期費用、月額費用をそれなりに予算として用意する必要が出てくるでしょう。
開発会社に見積もりを依頼することで、予算の範囲でできること、できないことは見えてきます。売上を上げるためには適切な予算を組んで、PV数の増加、購入へのリーチなどを達成するECサイトを構築することをオススメします。
ECサイト構築をするなら読んでおきたい本3冊
ここからは、これからECサイトを構築したいかたが読んでおきたい本を- 売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
- Webコンテンツマーケティング サイトを成功に導く現場の教科書
- いちばんやさしいグロースハックの教本 人気講師が教える急成長マーケティング戦略
ECサイトを構築したあとのことが書かれているので、早めに目を通しておきたいものです。
1. 売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
売れるECサイトの教科書と言ってもよい一冊です。- 集客
- 接客(サイト内)
- 追客(リピート施策)
2. Webコンテンツマーケティング サイトを成功に導く現場の教科書
コンテンツマーケティングについて、基本を押さえつつ実践的な内容にも触れたいかたにおすめの本です。「ECサイトのコンテンツを作るのはいいけど、中身をどんなふうに書いたらいいんだろう…」
と悩んでいるかたはご一読ください。
3. いちばんやさしいグロースハックの教本 人気講師が教える急成長マーケティング戦略
グロースハックについて、概念から具体的な実践までを解説した一冊。筆者が実際につくったアプリを事例として、現場で使ったノウハウを紹介しています。
これから新規でECサイトを作るなら読んで損はしませんよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ネットショップ(ECサイト構築)といっても、方式ごとにそれぞれ長所短所があります。企業が必要としている要件を満たした方法を選択、コスト面やリリースまでの時間も検討することが重要です。ECサイト構築の際には、本記事を参考にしていただければ幸いです。